夏巡業でも協会謝罪…勧進元が異例の要望

　一連の野球賭博問題を受け、８月６日から北陸、東北地方で行われる大相撲の夏巡業の勧進元が、日本相撲協会に対し、当日に謝罪などを行うよう異例の要望をしていることが２７日までに分かった。また大半の巡業地では、今回の問題を受け、払い戻しに応じていることも判明。異例ずくめの名古屋場所は終わったが、夏巡業でも前代未聞の不祥事の影響は続きそうだ。

　開催が危ぶまれた名古屋場所は何とか終了したが、夏巡業も力士、親方らが謝罪と反省を行う場となりそうだ。各巡業地が一連の不祥事に関して協会に対し、謝罪などを要求しているのだ。

　８月７日に行われる新潟巡業の担当者は「協会を代表する人間に謝ってもらうよう要請している」と明かした。同所は協会が謝罪を行うことを条件に、開催決定した経緯がある。現在は武蔵川理事長（元横綱・三重ノ海）が体調不良で８月１０日頃の公務復帰となるため、地元、新潟県出身の村山弘義理事長代行をはじめ、横綱・白鵬ら上位の力士が土俵上で異例の謝罪を行うことになりそうだ。

　秋田、福島巡業では、放駒巡業部長（元大関・魁傑）が謝罪するよう要求。南魚沼巡業では、力士が到着する８月５日の午後４時頃から、市内の老人ホームなど７～８件を慰問するよう要求している。

　また、今回の問題を受けキャンセルの問い合わせなどが相次いだことから、北秋田巡業をのぞいて払い戻しに応じていることも分かった。各勧進元が自主的に始めたものだが、ある巡業先の担当者は「協会にも責任があるので、今後補償などの対応を協議すべきという話も出てくるかも」と話した。

　◆夏巡業日程
  ▽８月５日　力士団、現地入り。
  ▽６日　南魚沼市（新潟）
  ▽７日　新潟市
  ▽８日　福島市
  ▽１０日　秋田市
  ▽１１日　北秋田市

　※１２日に予定されていた青森巡業は中止。