米軍岩国基地:新滑走路の運用開始 厚木の59機が移転

2010年5月29日 20時52分 更新:5月29日 21時0分

新滑走路(手前)が完成した米軍岩国基地。奥は旧滑走路=山口県岩国市で、本社ヘリから金澤稔撮影
新滑走路(手前)が完成した米軍岩国基地。奥は旧滑走路=山口県岩国市で、本社ヘリから金澤稔撮影

 米軍岩国基地(山口県岩国市)で29日、新滑走路(長さ2440メートル、幅60メートル)の運用開始式があった。旧滑走路(同)から1キロ沖側を防衛省が埋め立て米軍に提供した。騒音軽減と市街地への墜落防止を求める市民の「悲願」と言われ続けたが、在日米軍再編に伴い厚木基地(神奈川県)から移転する空母艦載機59機などの「受け皿」となる。12年度に再開予定の民間空港としても使われる。

 開始式で、ルース米駐日大使は「緊密な日米関係の目に見えるシンボル」とたたえた。

 基地東側海面を約213ヘクタール埋め立てた。97年6月着工、総事業費約1600億円で05年度の完成を見込んだが、01年3月の芸予地震で埋め立て地の大規模な液状化現象が起き、総事業費は約2500億円に膨らんだ。旧滑走路では、北側の工場群を避けるため、米軍機は離陸後、急激に右旋回し、エンジン噴射口を市街地に向けて爆音をまき散らしていた。【大山典男】

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