2010年5月29日 11時13分 更新:5月29日 12時28分
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題で閣僚を罷免された社民党の福島瑞穂党首は29日朝のTBS番組で「社民党としても重大な決意をしなければならない。私を罷免することは社民党を切り捨てることだ」と述べ、連立離脱の可能性を強くにじませた。30日に全国幹事長会議を開いて最終決定するため「明日の議論を待たずに結論を言えない」と明言は避けた。
社民党は日米共同声明に「辺野古移設」が明記されれば閣議で署名しない方針を27日に決めていた。それを知りながら閣議決定に踏み切った鳩山由紀夫首相に対する党内の反発は強く、又市征治副党首も29日午前、別の民放番組で「連立離脱が筋だ」と述べた。
福島氏の出演した番組では、閣議決定された移設計画について実現不可能と指摘する発言が与党議員から相次いだ。民主党の川内博史衆院国土交通委員長は「(政府方針に)賛成しない。辺野古(への移設)はそもそも無理だ」と明言。国民新党の下地幹郎国対委員長も「最終的に埋め立て認可を決断するのは沖縄県知事だ。(認可の判を)押さないからできない」と述べた。
自民党の石破茂政調会長は「できないことなど決めるな。世界に対する裏切りだ」と批判した。【西田進一郎】