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最終更新:2010年7月23日(金) 19時51分

「ふえるわかめちゃん」回収、中国産使用か

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 カットわかめ販売最大手の理研ビタミンが販売する「ふえるわかめちゃん」の一部に国産と表示しているにもかかわらず、中国産のわかめが使われていた可能性が高いことが、JNNの取材で分かりました。

 「ふえるわかめちゃん」シリーズは、年間20億円を売り上げる人気商品。

Q.「ふえるわかめちゃん」はよく使う?
 「わかめといえば、その商品を手にすることが多い」(街の人)
 「サラダもそうだけど、みそ汁とかいろいろに入れて使う」(街の人)

 その中でも、国産の高級品わかめとして売り出している「ふえるわかめちゃん鳴門」。値段も輸入品のほぼ倍です。

 しかし・・・
 「鳴門産と表示されているが実際は違う」。私たちJNNのもとに情報が寄せられたのは今年5月。JNNでは、「ふえるわかめちゃん鳴門」の産地について検査会社に依頼し、調べました。

Q.見た目では分からない?
 「見た目じゃ分からないですね」(検査員)

 念のため検査に出したのは、東京、大阪、愛媛の3か所で購入したもの。

 分析の結果は・・・
 「鳴門産ではない。輸入・中国産」。東京、大阪、愛媛、すべてで中国産とみられることが分かったのです。

 「中国のわかめについては、ほぼ全てが大連の一帯から来ている。最終的な判別上は中国産と判定」(日本同位体分析研究所 塙 章 分析研究部長)

 これは販売元の理研ビタミンのホームページ。理研ビタミングループは「トレーサビリティシステム」という独自の追跡・調査するシステムを持っています。原材料の産地の確認をきちっとやっていることをうたっています。

 理研ビタミンは、かつて私たちの取材に「鳴門産の産地証明書をもらっている」と話していました。

 理研ビタミンが鳴門産わかめを仕入れているのは、徳島県にある2つの海産物販売業者。我々は、そのうちのほとんどを取り扱っている業者のもとを訪ねました。そこには中国・大連から送られたと見られるわかめが数多く積まれていました。

 「科学的に調べたものが理研さんの商品であるならば、私はその商品について何も言う立場にはない。理研さんに関しては理研さんにお聞きしてもらうのが一番よろしいかと」(理研ビタミンに納入している業者)

 農林水産省と徳島県でも、異なった産地を表示したJAS法違反がないか、この業者などの調査に乗り出しています。

 「厳正に調べて事実そういうことであれば、厳正な処分をしたい。この食の安全、特に表示については引き続き厳しく対応していきたい」(山田正彦 農水相)

 販売元の理研ビタミンでは、既に「ふえるわかめちゃん鳴門」の製造を中止。さらに、鳴門産として仕入れたわかめが入っている「ふえるわかめちゃん国産」を含む950万パックについて回収を始めています。(23日17:55)

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