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辻元氏離党、当面は無所属で活動予定も…

記者会見を前に報道陣へ向かって一礼する辻元清美氏(右端)
記者会見を前に報道陣へ向かって一礼する辻元清美氏(右端)
Photo By 共同

 社民党の辻元清美前国土交通副大臣(50)=衆院大阪10区=が27日、大阪市内で会見し同党を離党することを正式表明した。その席で辻元氏は「批判や反対では日本を変えられない」と離党の理由を説明。当面は無所属で活動するというが、将来的な民主党入りについては「今申し上げるのは難しい」と明言を避け、含みを残した。

 「昨日は一睡もできなかった」。社民党に離党届を提出した辻元氏は、決断の苦悩をこう切り出した。

 会見では国交副大臣としての経験を踏まえ「いろいろなことを具体的に解決していく政治を進めたい思いが強くなった」と政権復帰に色気を示した。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題をめぐって連立政権から離脱した党の対応は「間違ってなかった。ただ、もっと粘った方がいいという声も…」。また、政界入りを勧めた土井たか子氏については「政治の母。お会いすると決断が鈍るので事前に相談できなかった」。この時だけは表情を崩し、目を潤ませた。

 一方で民主党との連携など、今後の身の処し方については「政界は非常に流動的になる可能性もある」などと明言せず。かつて国会で「総理!総理!」と舌鋒(ぜっぽう)鋭く相手に迫った辻元節は影を潜めた。会見でも「ただ」「しかし」を何度も口にし、揺れ動いた心境をうかがわせた。

 辻元氏は96年の衆院選で初当選。当選は4回目だが決して選挙に強いわけではなく、05年の郵政選挙では自民党候補に敗れ、比例近畿ブロックで復活当選。昨夏の衆院選では民主党は対立候補を擁立せず、辻元氏の推薦に回りリベンジを果たしている。周囲には「民主の応援がないと次は勝てない」と漏らしており、小政党からの出馬には危機感を強めていたという。

 また、政権離脱した際には、与党にとどまり党の主張を通すべきだという慎重な姿勢を示していたが、党は自らの考えとは逆方向にシフトした。

 当面は無所属となる。政権与党にしてもねじれ国会下、衆議院では再可決に必要な「3分の2」にやや足りないことから、辻元氏はのどから手が出るほど欲しい1席。永田町関係者からは「すでに重要ポストを打診されている」と指摘する声もある。

 一方、“ポスト福島”と目され、知名度の高い辻元氏の喪失は、参院選で議席を減らした社民党にはさらなる打撃となりそうで、福島瑞穂党首の党運営への不満が噴出する可能性もある。

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2010年07月28日 ]

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