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なぜ、死刑廃止推進派の法相が執行に踏み切ったのか

 「死刑廃止を推進する議員連盟」のメンバーだった千葉景子法相が28日執行に踏み切ったのは、法律に定められた職責よりも自らの信条を優先させることは許されないと厳格に判断した結果といえよう。

 千葉氏は昨年9月の法相就任後の会見で死刑廃止や一時停止について、「そういう方向がつくられていけばいいなあというのが、個人的な気持ちです」と率直な思いを口にしていた。

 だが、刑事訴訟法は判決確定から6カ月以内に法相が死刑執行を命じると規定。千葉氏は「法相の職務は厳然と存在する」と語り、執行しないとは明言していなかった。

 2月の内閣府世論調査では、「場合によっては死刑もやむを得ない」との回答が85・6%と過去最高に上り、積極意見ばかりではないにせよ、世論の大半が死刑を容認する結果が出た。

 裁判員制度が始まり、国民から選ばれた裁判員が死刑という重い決断を下さざるを得ない局面も当然予想される。千葉氏は、こうした状況を総合的に考慮し、自分だけが職責から逃れることはできないと判断したのだろう。

 千葉氏は、死刑制度の在り方について「国民的な議論を踏まえ、道を見いだしていきたい」と強調していた。この日明らかにした刑場の報道機関への公開など、国民が制度を考える材料を積極的に提供していく必要があろう。

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2010年07月28日 11:49 ]

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