望 〜都の空から
東京の魅力や四季の彩り、さらに課題も空撮で紹介します
【社会】仮想空間マルチ 『投資ファンド』でも集金 関連会社を捜索2010年7月28日 夕刊 インターネット関連会社「ビズインターナショナル」(さいたま市大宮区)の仮想空間を使った連鎖販売取引(マルチ商法)事件で、埼玉県警は二十八日、金融商品取引法違反の疑いで投資会社「MIT」(東京都港区、宮之内誠人社長)など八カ所を家宅捜索した。ビズ社の会員らから、仮想空間で使うアイテムの開発に伴う事業に投資するファンドへの出資を無登録で募った疑いが持たれており、県警は三つのファンドを使って、二〇〇八年十二月から〇九年十月に、約三千五百人から約十三億円を集めたとみている。 MITは、仮想空間の開発に携わった「フレパー・ネットワークス」と、社長や所在地が同じ。フレ社が、不明朗な仮想空間ビジネスに深く関与した疑いがあるとみて、実態解明を進める。 ほかに捜索を受けたのは、金融商品取引会社「プライベートウェルスマネジメントジャパン」(同、大石清利社長)。 捜索容疑では、MITは〇九年三月、金融商品取引業の登録がないのに、プラ社の名義を借りて、仮想空間「エクシングワールド」内で使われるアイテム開発に伴う事業に投資するファンドへの出資を、都内の女性(47)ら会員二人から募ったとされる。 関東財務局によると、宮之内社長と大石社長は知人という。同財務局は、こうした行為は金融商品取引法の「名義貸し禁止」に当たるとして、プラ社に対し、四月二十日から二カ月間の業務停止命令を出していた。 県警は今年五月末、「インターネットの仮想空間で土地に投資すれば確実に利益を得られる」と、虚偽の説明で会員を集めたとして特定商取引法違反(不実の告知)でビズ社などを家宅捜索。この事件の関係先として、フレ社を捜索していた。ビズ社は〇七年六月から二年余りで会員から約百億円を集めたとされるが、フレ社などが開発に携わった仮想空間には、会員に約束した土地売買機能などはなかった。 一方、捜査関係者によると、MITのファンドへの出資募集については、ビズ社は関与していなかったとみられる。県警は、フレ社が資金繰りのためMITを使って出資を募った可能性があるとみている。これまでの本紙の取材にフレ社は応じていない。
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