【バンコク=林浩樹】アフガニスタンの大統領報道官は二十六日、南部ヘルマンド州の村に二十三日、ロケット弾が撃ち込まれ、女性や子どもを含む五十二人の市民が死亡したと発表した。米英を中心とする国際治安支援部隊(ISAF)による誤爆の可能性もあり、カルザイ大統領は国家安全保障会議に調査を指示した。
AFP通信によると、当時現場ではイスラム武装勢力とISAFが銃撃戦を展開する寸前で、住民は武装勢力から避難を求められたところ、ISAFの武装ヘリが飛来。英BBC放送(電子版)が伝えた目撃者の話によると、ロケット弾が村に着弾、生き残った住民は三十九人の遺体を埋めたという。
だが、ISAF広報官はBBCに対し攻撃を否定している。誤爆の可能性について大統領報道官は「調査の最終報告を待たなければならない」と語った。
アフガン駐留米軍などは対テロ戦で市民の協力を得るため、戦闘に市民を巻き込まないよう部隊に指示していた。今回の攻撃が誤爆なら、国民から駐留外国軍への批判が噴出するのは必至だ。
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