ママになったばかりの現役女子アナが、変わり果てた姿で発見された。
宮城県警などによると、山本アナは27日午前4時半ごろ、仙台市青葉区広瀬町の高層マンション前で倒れているのが見つかり、まもなく死亡が確認。親族にあてた遺書のようなものがあり、県警は飛び降り自殺とみて捜査している。
現場は付近でもひときわ目立つ32階建ての高級マンション。中層階に山本アナの家族が住んでいた。仙台には同アナの祖父、母親もおり、毎年10月開催の「全日本大学女子駅伝」の実況で何度か訪れた縁のある場所。昨年8月ごろ産休届を日テレに提出、今年2月に第1子を出産しており、“里帰り”していたようだ。
山本アナは1999年に日テレ入社後、主にスポーツ中継や報道、情報番組を担当し06年のトリノ冬季五輪取材も経験。関係者は「スポーツ実況ができる女子アナとしては唯一といえる存在。ナレーションにも定評があった」。アイドル的人気とは無縁だが、実力派アナとして局内で認められた存在だった。
ボウリングが得意で普通自動二輪免許を持ち、潜水士の資格をいかして水中リポートの仕事をこなすなど、活発な一面もあった。
昨年3月3日に、趣味のダイビングを通じて知り合った一般男性と入籍。当時、「自分の人生が、自分たちの人生に変わっていくことを実感し、身の引き締まる思いです。仕事は今まで通り続けていきます」とコメントしていた。
訃報を受け、日本テレビ内には衝撃が広がった。総合広報部は「山本アナが仙台で亡くなったのは事実ですが、それ以外に関しては家族の意向もあり一切お答えできません」とだけコメント。最近の様子などについても堅く口を閉ざした。
社員の多くもショックを隠しきれない様子。ある社員は「頭が良く人間的にきちんとしていたし、誰からも愛されていた」と肩を落とした。産休以降は「社内ではほとんど姿を見かけなくなった」と話す社員も。
出産後、仕事はナレーションなどに限定され、ブラウン管に登場する機会はほとんどなかった。出産は私生活上の大きな環境の変化だが、自殺との関連性は現時点では不明だ。さらなる活躍も期待できた山本アナ。乳飲み子を遺し、なぜ自ら死を選んだのか…。