(CNN) 米内部告発サイト「ウィキリークス」は25日、米政府機関などが作成したとされるアフガニスタン戦争に関する9万件以上の文書資料をサイトで公表した。
文書は2004年から10年1月にかけて作成された軍や外交関連の報告書とされており、民間人死傷者についてまとめた軍の統計なども含まれている。
同サイトの創設者は、サイトに掲載した報告書を戦争の「汚さ」を物語るものだと話す。標的をそれた弾丸で少年が死亡するなど、一般には知らされていない小さな出来事が積み重なって、民間人の犠牲者数は膨大な数になっていると指摘する。
報告書をどこから入手したのかは明らかにしなかったが、同サイトには郵便などを使って内部告発資料が寄せられており、情報提供者の身元が分かることは滅多にないという。サイト側は、匿名で提供を受けた文書や映像などの資料は検証したうえで掲載しており、偽造されたものはないと断言している。
今回公表された報告書が本物かどうか、CNNでは確認できなかった。国防総省は、内容を確認するまでコメントできないとしている。
同サイトは今年4月にも、イラクで07年に米軍のヘリコプターが民間人やロイターの記者を攻撃する様子を映したとされる映像を公表し、国際的な注目を浴びた。
この映像をめぐり米軍の広報は、殺害されたのは武装勢力に関与していた人物で、民間人ではなかったと説明していた。その後、22歳の兵士が機密扱いの映像を持ち出した罪で訴追されている。