
by Edgeworks Limited
米Wass Street Journalが自身のブログ「AllThingsDigit」でYahoo!Japanが検索関連でGoogle検索を導入する可能性があると伝えています。
Exclusive: Is Yahoo Japan Poised to Switch to Google Search?(AllThingsDigit)
現状あくまで噂の情報でしかなく、事実かどうかはわかりませんが、これが実現すると日本の検索エンジンのシェアの80〜90%近くがGoogleになることになります。
日本では検索市場の56%をYahoo!Japan、31%をGoogleが占めており、Yahoo!がGoogleの検索エンジンを採用すれば、日本の検索市場をGoogleが事実上独占することになる。(Yahoo!JapanがGoogleの検索エンジン採用を本日発表?=米Wall Street Journal【湯川】/TechWave.jp)
■そもそものねじれ
勘違いされている方も多いかもしれませんが、実はYahoo!Japanは米Yahoo!,Inc.が筆頭株主ではありません。筆頭株主は最近Twitterでも有名な孫正義氏率いる「ソフトバンク」です。
そういった関係性も含めてYahoo!Japanは米Yahoo!,Inc.と別の独自路線を取っていることも多く、アメリカで決まったことがすべてYahoo!Japanにも適用されるとは限らない状態です。
■Yahoo!とか、Microsoftとか、Googleとかってどうなってるの?
現在の検索関連テクノロジーには大きく2つ、「特定のキーワードに合わせて最適なページを表示する検索エンジン」と「検索エンジンで検索される際にキーワードに合わせて広告を出す広告プラットフォーム」に分かれます(厳密にはコンテンツ連動などもありますが一旦ここでは分かりやすくするため割愛)。
それぞれ:
・検索エンジン
Yahoo!:Yahoo! Search Technology(YST)
Microsoft:Bing
Google:Google Search
・検索連動型広告
Yahoo!:Yahoo! Search Marketing(YSM)
Microsoft:Microsoft adCenter
Google:Google AdWords
というテクノロジーを保有していましたが、ちょうど1年前の今頃(2009年7月29日)、米Yahoo!と米Microsoftは検索領域における提携を発表し、米Yahoo!はBingとadCenterに移行されることになりました。
■結局Yahoo!Japanは何を選択するのか?
まず前提としているのは今回のGoogle選択の可能性は「検索エンジン」の方だけで、「広告プラットフォーム」の方はGoogleにはしないということ。(検索エンジンの収益が広告からきていることを考えるとごくごく当たり前ですね。)
そんなこんなでYahoo!Japanは「ゆくゆくはBingとadCenterだよね。でもしばらくは現状のプラットフォーム(YSTとYSM)かな。」という見方が強かったのですが、米Yahoo!がいざBingに切り替えるという話になってきたタイミングでYSTに代わる選択肢としてBingとGoogleしかなく、Googleを選択する可能性もあるということでしょうか。
そうすると「Yahoo!Japan」というメディア上で、「Google」の検索と、「Microsoft」の広告プラットフォームが動くような不思議な構図になります。(もともとはgooだったりGoogleだったりを導入していたので、昔の構図に戻るといえば戻るのですが、、、。)
これまた噂によると本日16:30から予定されているヤフー株式会社の「2010年度第1四半期決算説明会」にて説明があるかも、、、ということなので見逃せませんね。
(随時アップデートしていきます。)