4回、セシリオ・サントスにKO勝ちした亀田興毅はほっとした表情を見せる=大阪府立体育会館(撮影・峰 大二郎)
「プロボクシング53・9キロ契約10回戦」(25日、大阪府立体育会館)
元WBC世界フライ級王者・亀田興毅(23)=亀田=が、セシリオ・サントス(31)=メキシコ=を4回49秒KOで下した。
狙いすました左ボディーだった。2回、興毅は左ボディーアッパーで最初のダウンを奪った。4回に右ボディーからの左ボディーアッパーでダウンを奪ってフィニッシュ。「スパーリング通りのパンチ」と自画自賛した必殺の左ボディーで、豪快に再起戦を飾った。
今年3月にポンサクレックに敗れ、王座から陥落。試合後、父・史郎氏が日本ボクシングコミッション(JBC)役員らに暴言をはき、亀田ジムはジム存続の危機にさらされ一時、活動停止状態にあった。
「長かったな。あの時は1カ月以上練習出来なかったから。ボクシングを始めてから、あんなに練習しなかったのは初めてやったから。体が元の状態になるまでかなり時間がかかった。今日もプレッシャーがあったし、勝ててホッとしている」と本音を吐露した。
Sフライ級に階級を上げての初戦で、パワーでも通用することを証明した。今後はポンサクレックへのリベンジと、Sフライ級での3階級制覇の二段構えでいく。「チャンスがあれば、いつでもやりたい」。地元大阪で新たなスタートを切り、さらなる飛躍を誓った。
(2010年7月25日)