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【格闘技】

亀田大毅 お粗末判定勝ち

2010年7月26日 紙面から

4回、対戦者ロセンド・ベガに強烈なパンチを浴びせる亀田大毅(左)=大阪府立体育会館で(岡本沙樹撮影)

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 亀田3兄弟の次男でWBA世界フライ級王者の大毅(21)=亀田=が、ロセンド・ベガ(32)=メキシコ=に3−0の判定勝ち。格下を倒しきれず、元同級王者の坂田健史(30)=協栄=との初防衛戦(9月25日、東京ビッグサイト)へ不安いっぱい。世界王者としてお粗末な内容だった。一方、視察した坂田は自信を持ったよう。すでに決定している“因縁の対決”は、28日にも正式発表される。また、長男興毅(23)=亀田=は4回KO勝ち。元2階級世界王者井岡弘樹氏のおい井岡一翔(21)=井岡=は9回TKO勝ちで年内に予定される世界戦へ弾みをつけた。

 「おーい大毅、世界チャンピオンやろ〜。スパーリングちゃうで〜」

 7回途中、しびれを切らした観客から野太い声のヤジが飛んだ。この言葉がすべてを表していた。世界王者・大毅の初戦は散々な内容だった。

 初回からジャブを突くものの、コンビネーションが続かない。見せ場は3回にダウンを奪ったワンツーストレートだけ。気迫が空回り。グダグダの判定決着だった。

 「10ラウンド戦えてよかった。世界戦の前に1戦やってよかったな。ジャブの後の組み立てができへんかった。試したいこともあった。まあ、きょうの試合は面白くないねん。オレが10ラウンド戦ったというだけ。それが収穫やな」

 派手なKOで勝って、リングサイドの坂田に見せつける。そして、試合後には得意のピアノ演奏をする−。そんなシナリオはもろくも崩れた。会場の片隅には黒い垂れ幕がかけられたピアノが置かれたままだった。

 リングサイドでは坂田が観戦。「すごく強くなっていると思います。動き、スピード…。細かいところがいろいろありましたよね」。その一方で「まあ、10ラウンド見られてよかったです。付け入るスキはあると思う」。表情には自信がみなぎっていた。

 「10ラウンド戦えてよかった」と話す大毅に対し、「10ラウンド見られてよかった」と語る坂田。因縁の対決は2カ月後の9月25日、決戦のゴングが鳴る。 (森合正範)

 

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