【社会】部品密輸、銃大量製造か 愛知県警、全国20カ所超捜索2010年7月26日 夕刊
銃愛好家らのグループが海外から拳銃の部品を密輸した疑いが強まったとして、愛知県警は26日、外為法違反などの疑いで愛知、愛媛県など全国20カ所余の関係先を一斉に家宅捜索した。メンバーの1人を逮捕した。国内で組み立てて少なくとも数十丁を製造していた可能性があり、県警は押収品について殺傷能力などの鑑定を進める一方、流通ルートなど実態解明を急ぐ。 捜査関係者によると、メンバーは愛知県豊橋市で営業しているミリタリーショップの関係者や愛媛県西条市の消防士が中心。昨年秋、国の承認を得ず米国から部品を輸入した疑いが持たれている。 グループは、他にも銃器の細かい部品を輸入し、国内の拠点で組み立てて、完成品を次々と製造していたとみられているという。 全国各地に住む100人以上の愛好家らと電話などでやりとりし、完成品を高額で販売していた可能性が出ている。銃に穴を開けるなどして使用できないようにした「無可動銃」として輸入し、部品を入手したケースもあったとみられている。 県警は26日早朝から豊橋市のミリタリーショップや消防士の勤務先の西条市消防本部などを捜索した。 押収物について、銃としての殺傷能力の有無を鑑定するなどし裏付けを急ぐ。帳簿類などの確認を進め、密輸から製造、販売に至るまでのメンバーの役割分担を調べる。
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