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癒やしの光…ドームに「本物」のオーロラ 極地研が公開

2010年7月25日13時33分

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「本物」のオーロラ、極地研が公開

写真:実際のオーロラ写真を動画にした「オーロラシアター」=23日午後、東京都立川市の国立極地研究所、山本裕之撮影実際のオーロラ写真を動画にした「オーロラシアター」=23日午後、東京都立川市の国立極地研究所、山本裕之撮影

 国立極地研究所(東京都立川市)に24日、「南極・北極科学館」がオープンした。南極で見つかった月や火星の隕石(いんせき)など貴重なものが公開されている。なかでも実際のオーロラ写真を動画にした「オーロラシアター」が人気を集めそうだ。

 直径4メートルのドーム形スクリーンで、天頂から緑がかった光が降り注ぐ。「こんな風に動くんだ」。ゆらめく光に包まれると、まるで南極の夜空を見上げているようだ。

 CG加工ではない。オーロラを研究する宮岡宏・極地研准教授と、システム開発会社「まえちゃんねっと」社長の前嶋美紀(よしのり)さんが数百〜千枚の静止画を重ねてつくった。

 南極では、360度撮れる魚眼レンズのカメラでオーロラを観測している。30秒ごとに連続撮影した写真を、1枚が消えかかる前に次の写真を重ねることで自然な動きにみせ、ビデオでは難しい暗い夜空の光を鮮やかに再現した。

 上映する5分の映像は2003年5月、内陸のドームふじ基地で観測した貴重なコロナ状オーロラだ。緑や赤の光が天空から広がり、建物が昼間のように明るく照らし出される。

 「全天ドームで一年中オーロラを見られるのは、全国唯一。癒やされますよ」と宮岡さん。来月は昭和基地で撮ったオーロラを上映する。

 開館は午前10時〜午後5時、入場無料。日・祝・月と年末年始は休館。(中山由美)

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