最終更新: 2010/07/27 05:34

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朝鮮半島沖で始まった米韓合同軍事演習、アメリカの本気度を分析しました。

韓国哨戒艦沈没事件を受け、朝鮮半島沖で始まった米韓合同軍事演習。最新鋭戦闘機F-22や空母も参加させたアメリカの本気度を分析しました。

26日夕方、朝鮮中央放送で流された式典の映像。
その中で、北朝鮮の金永春(キム・ヨンチュン)人民武力相の「米国の増大する核の脅威に対処して、新たに発展した方法で核抑止力をさらに強化していく」という発言があった。
北朝鮮は、アメリカに対して、核のカードをちらつかせた。
米韓両軍による合同軍事演習が26日、初めてメディアに公開された。
朝鮮半島沖の日本海で行われ、およそ8,000人の兵力を動員、アメリカ海軍の原子力空母「ジョージ・ワシントン」や韓国海軍の揚陸艦など、20隻以上の艦艇、200機以上の航空機が参加している。
26日に公開された映像からは、アメリカのイージス艦の艦尾に潜水艦攻撃用の対潜ヘリが積まれているのがわかる。
アメリカ海軍のダン・クロイド少将は、「この演習は完全に防衛目的です。北朝鮮やその他の西太平洋地域の国々を怒らせようとしているわけではない」と語った。
アメリカ側は、韓国の哨戒艦「チョナン」を沈めた北朝鮮の潜水艦への対応を中心とする防衛的演習と強調している。
その一方、軍事評論家の岡部 いさく氏は「今回、演習に参加している空母『ジョージ・ワシントン』とその部隊には、新たな機能が加わっています。これは、各艦のレーダーやコンピューターをすべてネットワーク化して、その情報をやり取りして、艦隊全体で1つの巨大な目を持つというようにする機能がありますね」と指摘した。
「ジョージ・ワシントン」の戦闘指揮室のモニターに映っていたのは、広大な範囲の船や航空機など、何がどう動いているかがすべてわかる情報だった。
北朝鮮からすれば、現在、敵であるアメリカの空母部隊によって、自国の航空機や艦船の動きが、すべて把握・監視されているという状態となる。
さらに、岡部 いさく氏は「沖縄の嘉手納と韓国の基地からは、空軍のF-22『ラプター』戦闘機も参加してますね」と語った。
F-22「ラプター」は、アメリカ軍の最新鋭ステルス戦闘機。
この戦闘機が今回、演習に参加している意味について、岡部 いさく氏は「実はこのラプター、ピンポイントの爆撃能力を備えた最新バージョンなんですよね。つまり、北朝鮮が気づかないうちに、地下施設などの重要目標をつぶすということもできてしまうわけです」と語った。
F-22に搭載が可能な「SDB(小口径爆弾)」という爆弾は、地下施設破壊用の爆弾で、F-22が演習に参加していることは、北朝鮮本土への攻撃も可能ということになるという。
こうした米韓の動きに対して、北朝鮮の金永春人民武力相は26日、「われわれは、自衛的核抑止力を含む強大な軍事的潜在力を爆発させて、敵に真の戦争がどのようなものかを示す」と述べた。
演習は28日までで、終盤には陸上での訓練も行われる。
陸上での戦いを想定した訓練に、北朝鮮はさらに反発を強めるとみられる。

(07/27 00:32)


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