夏休み水木しげる祭り
悪魔くん 貸本版 価格:¥ 2,058(税込) 発売日:2007-06 |
水木しげるの傑作というと、この「悪魔くん」と「河童の三平」、それに大ヒットした鬼太郎シリーズだろう。いずれも貸本マンガ時代にオリジナルが描かれ、その後メジャーの雑誌でリライトされているんだが、上のAmazonで紹介しているのは貸本時代のモノです。どれもそうなんだが、水木さんの漫画は、貸本時代のモノは絵が荒いです。描き殴りみたいなタッチなんだが、それだけに生々しい「味」があって悪くないですね。
河童の三平―貸本版 (上) (もん・りいぶる (MLC004)) 価格:¥ 2,625(税込) 発売日:2006-08 |
河童の三平―貸本版 (下) (もん・りいぶる (MLC006)) 価格:¥ 2,520(税込) 発売日:2006-11 |
河童の三平というのも大傑作なんだが、いわゆる少年漫画的なストーリーじゃないので、あまり有名ではないですね。おいらは大好きなんだが。これもリライトされているんだが、上に紹介されているのがオリジナルです。
墓場鬼太郎 (1) (角川文庫―貸本まんが復刻版 (み18-7)) 価格:¥ 860(税込) 発売日:2006-08 |
墓場鬼太郎 (2) 貸本まんが復刻版 (角川文庫) 価格:¥ 820(税込) 発売日:2006-09-22 |
墓場鬼太郎 (3) (角川文庫―貸本まんが復刻版 (み18-9)) 価格:¥ 780(税込) 発売日:2006-10 |
墓場鬼太郎 (4) (角川文庫―貸本まんが復刻版 (み18-10)) 価格:¥ 740(税込) 発売日:2006-11 |
墓場鬼太郎 (5) (角川文庫―貸本まんが復刻版 (み18-11)) 価格:¥ 740(税込) 発売日:2006-12-22 |
墓場鬼太郎 6 貸本まんが復刻版 (角川文庫 み 18-12) 価格:¥ 740(税込) 発売日:2007-01 |
大ヒットした鬼太郎のオリジナルがこちらです。貸本時代の鬼太郎は、「正義の味方」なんかじゃない、もっと禍々しい存在なんだが、それだけにマガジン版の鬼太郎と比べると味わい深いです。
悪魔くん千年王国 (ちくま文庫) 価格:¥ 1,050(税込) 発売日:1988-06 |
以降、貸本の復刻版も色々出てます。
水木しげる恐怖貸本名作選 墓をほる男・手袋の怪 (ホーム社漫画文庫) (HMB M 6-2) 価格:¥ 880(税込) 発売日:2008-04-18 |
水木しげる 魍魎 貸本・短編名作選 地獄・地底の足音 (ホーム社漫画文庫) (HMB M 6-5) 価格:¥ 880(税込) 発売日:2009-07-17 |
水木しげる怪奇貸本名作選 不死鳥を飼う男・猫又 (ホーム社漫画文庫) (HMB M 6-1) 価格:¥ 880(税込) 発売日:2008-04-18 |
水木しげる 怪異 貸本・短編名作選 墓の町 (ホーム社漫画文庫) (HMB M 6-4) 価格:¥ 880(税込) 発売日:2009-01-16 |
水木しげる 奇談 貸本・短編名作選 異形の者・吸血鬼 (ホーム社漫画文庫) (HMB M 6-6) 価格:¥ 880(税込) 発売日:2009-08-18 |
水木しげる 妖奇 貸本・短編名作選 人魂を飼う男 (ホーム社漫画文庫) (HMB M 6-3) 価格:¥ 880(税込) 発売日:2009-01-16 |
怪獣ラバン 価格:¥ 1,995(税込) 発売日:2009-07 |
お笑いチーム 価格:¥ 1,995(税込) 発売日:2009-06 |
鈴の音 価格:¥ 1,995(税込) 発売日:2009-05 |
地獄の水 価格:¥ 1,995(税込) 発売日:2008-08 |
怪奇猫娘 価格:¥ 1,995(税込) 発売日:2008-11 |
妖棋死人帳 価格:¥ 1,995(税込) 発売日:2009-10 |
火星年代記 価格:¥ 1,995(税込) 発売日:2008-10 |
水木しげる貸本漫画のすべて 価格:¥ 2,100(税込) 発売日:2007-05-26 |
水木しげると鬼太郎変遷史 価格:¥ 2,310(税込) 発売日:2007-05-25 |
水木ファンによる、貸本時代の水木漫画解説書。
ところで、水木しげるという人は「自伝」を50本描いてるそうで、こちらのサイトに詳しいんだが、それによると貸本時代にもアシスタントはいたそうで、最も古いのでは、東京に出てきてすぐの頃、その後「ヒゲの講談師」として有名になる田辺一鶴が同居人だったので、アシスタントに使っていたらしいです。まんだらけの古川益三もアシスタントだったんだが、二ヶ月だけです。もっとも、古川益三は水木プロにはその後も頻繁に出入りしていて、10年間アシやっていた山口芳則という人物がいるんだが、その人と共同で「古本屋・憂都離夜」を始めることになる。その頃、おいら古川氏に会ってますね。寂れた古本屋で、ワゴンセールで50円とかやっていた。その古本屋・憂都離夜から「まんだらけ」が生まれます。他に水木プロ出身の漫画家というと、エロ劇画の土屋慎吾がそうです。
水木プロ出身の伝説的漫画家といえば、つげ義春と池上遼一ですが、池上氏についてちょっとだけ。 私は池上氏の最高傑作は「スパイダーマン」だと思っています。 これですね↓
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B9%E3%83%91%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3-1-MF%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9-%E6%B1%A0%E4%B8%8A-%E9%81%BC%E4%B8%80/dp/4840109559/ref=sr_1_2?s=books&ie=UTF8&qid=1280110375&sr=1-2
月刊別冊少年マガジンに連載されたのですが、後半はウルフガイシリーズの平井和正が原作を担当しています。 この作品が傑作となるのは平井氏が関わった後半からです。 特に第8話「冬の女」は一読して欲しい作品です。 日本の劇画が芸術レベルまで昇華した作品と思ってます。 「うる星やつら」の高橋留美子は、「スパーダーマン」を読んだことによって漫画家になることを決意したそうです。 後に高橋氏は「人魚の森」シリーズを創作しますが、この作品には、水木しげるから池上遼一へ、そして高橋留美子へ続く流れみたいのを感じます。
投稿 mueza | 2010/07/26 11:46
表紙がメンコの絵みたいですねwww
悪魔君、眉毛そった珍走団の下っ端みたいですねw
DAXの絞りハンドルとか乗ってそうw
投稿 海DQN | 2010/07/26 12:21
「千年王国をつくる」「タキシードを着た味方」がいる、
「悪魔くん」て少女向けの
「セーラームーン」にも影響を残してますね!?
投稿 ローレライ | 2010/07/26 12:39
松浦茂っぽいのが一冊有りますね。それ読んでみたい。
水木しげる関連の漫画家と言うと自分が思い出すのは「万寺タツヤ」ですね。多分知ってる方少ないと言うか居ないでしょうね。
美少女エロ漫画雑誌の草分け的存在と言っていいと思う「パンプキン」(白夜書房)でお馴染みの漫画家だったのですが、絵柄がモロに水木丸出し。当時はネットなんか無いので取敢えず水木ファンなのは間違いないだろうななどと思っていましたが、ネットに繋いだばかりの頃に思い出して調べたら、やはり学生時代から水木プロに通いつめてる人でした。
「パンプキン」時代は絵の下手さも去ることながらストーリーがあまりにもむちゃくちゃ。エロ本なのに訳のわからん物騒な漫画ばかり描いていたような。こりゃすぐに消えるだろうと思っていました。実際以降目立った漫画雑誌などで見たことはありませんでした。
しかし先ほど調べてみた所「森野達哉」の名前で漫画家を続けてる事がわかりました。絵柄も割りと今っぽい感じになっており当時の水木丸出しはやめたようですが、やはりモチーフは妖怪のようでした。
地味ながらも好きなことで長く活動しているのを見ると、やはり水木プロに居た人間なだけあるななどと思った次第です。
投稿 木一八々久 | 2010/07/26 13:43
古い手紙箱から(株)東考社の桜井昌一氏からの葉書を発掘しました。墓場鬼太郎についての問い合わせへの丁寧なお返事です。
「話は変りますが、『桜井文庫』は続ける予定であります。今後に御期待きださい。」云々
葉書は、来週からの水木展で展示します。それから、故つりたくにこさんのお葬式での会葬御礼の品も、展示します。タオルの入った箱ですが、そのまましまってありました。
投稿 閑人亭 | 2010/07/26 13:47
水木マンガで「怖い」と思ったことはないんですが、テレビ版河童の三平だけは「カンベンして」と思ったもんです。
かーちゃんが夜中に人力車でどっか連れて行かれたり、ギロチンみたいな器具で尻子玉を抜かれたり、ひでー話ばっかりだった。
ああいうトラウマ植え付けられた子供が、数十年後に水木マンガを大人買いして作者の生活を支える読者になるわけですね。
勉強になるなぁ。
投稿 杉並K | 2010/07/26 14:57
こないだドキュメント番組で水木センセの子供時代に描いた人体解剖図とか日本画風の美少女の絵とか明らかに絵に天賦の才のある人の物だった
同時代のどの画家、日本画家よりも才能に恵まれた天才芸術家です
投稿 垢 | 2010/07/26 18:05
高橋留美子「人魚の森」は基本設定が「ポーの一族」に似すぎなのが少し残念かな。個人的には、あの二人の独特にシンミリした感じが好きですが。
題名忘れたけど池上遼一には恐怖短編の名作もありましたね。蝶のやつ。
この人は職人肌なんでしょうが自分の中で谷口ジローあたりと被ります。やっぱ絵が上手い…
水木さんはヒトラーの評伝も描いててこれのヒトラー像がすごく的をいた物なんだという思いを強くしています。画家志望で戦争で障害負って(ヒトラーは難聴程度だけど)といったあたりも描くきっかけかもしれません。
投稿 シッポがない | 2010/07/26 22:30