「横審無視」の委員会設置に批判続出
日本相撲協会の諮問機関である横綱審議委員会(横審)が26日、東京・両国国技館で開かれ、賭博問題などで揺れた名古屋場所について、史上初の3場所連続15戦全勝優勝を果たした横綱白鵬を称賛する一方、一連の不祥事への対応について横審へ直接の説明がなかったことなど、協会運営に批判が続出した。
横審の鶴田卓彦委員長によると、賭博問題などを調べる特別調査委員会や、全般的な改革を目指す「ガバナンス(統治)の整備に関する独立委員会」の設置について、この日まで横審委員への直接の説明はなかった。
歌舞伎俳優の沢村田之助委員は会議後に「いろいろな委員会ができたが、長い歴史がある横審を無視したのはおかしいんじゃないのかと言った」と明かした。鶴田委員長も同調したという。沢村委員によると、病気療養中の武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)に代わって出席した村山弘義理事長代行が「申し訳ありません」と謝罪した。
幕内優勝力士への天皇賜杯授与を自粛したことについて、鶴田委員長は「大多数の力士は真剣にやってきた。やめるべきじゃなかった」と反発。沢村委員は力士出身ではない村山氏が理事長代行に就いたことに「相撲をよく理解した協会(内部)の方がやるべきだった。相撲をあまり見たこともないような人に、あまり口を出してほしくない」と手厳しかった。
横審に初めて出席した村山理事長代行は、「(鶴田)委員長が会見をするので、そちらで聞いてください」と硬い表情で話し、取材を拒否した。
[2010年7月26日21時20分]
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