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井岡、前哨戦を快勝「次で世界王者に」年内挑戦へ

7R、井岡(右)の強烈な右ストレートにアルコイの顔面がゆがむ

◆ 亀田兄弟もそろって勝利 ◆

 最速ベルトが見えた。ボクシングの世界3大前哨戦(スポーツニッポン新聞社後援)が大阪府立体育会館であり、元世界王者・井岡弘樹会長のおいにあたる井岡一翔がアルバート・アルコイを9回1分57秒TKOで撃破。デビューからの連勝を5にのばし、年内に予定する次戦・6戦目で、国内最速となる世界奪取を目指す。亀田興毅はKO、大毅は判定で、それぞれ勝利をおさめた。

◆ 国内最速記録更新へ手応え ◆

 唐突すぎる幕切れに、満員の会場にどよめきと歓声が交錯する。9回1分57秒、一翔の右ストレートがクリーンヒットすると、レフェリーが試合を止めた。世界前哨戦をクリアしても、派手なガッツポーズはない。見据えているのは国内最速での世界のベルトのみ。リング上のインタビューで、「次、6戦目で勝って、世界チャンピオンになります」と21歳のホープは高らかに宣言した。

 夢のリングを想定したプロ5戦目だった。ゴング前、父・一法トレーナーからの指示は「相手は前半から来る。合わせるボクシングはするな」−。打ち合って早い段階で倒しては、課題を見つけることが難しい。あえてじっくりと料理する作戦に出たが、序盤は苦戦した。クリンチに苦しみながら中盤から流れに乗ると、7回終了時には「次の回で(試合を)止めてくる」とセコンドに宣言。8回で仕留めることはできなかったが、アルコイは限界だった。「自分で精いっぱい手数を出して、ダメージを与えにいったのが収穫」と一翔が言えば、「最後、ストップまで追い込んで、いい内容だった」と弘樹会長も合格点だ。

 辰吉、名城が保持する8戦での世界奪取という国内最速記録の更新へ、陣営も動き出す。ターゲットはWBC王者のオマール・ニーニョ(34=メキシコ)。同会長は「次でやる方向。年内にやりたい」と明言した。さらなる進化を遂げるため、WBA世界フェザー級王者・ガンボアら強豪が集う米フロリダ州マイアミでの海外合宿も敢行する。「絶対に日本最短でタイトルを獲る。勝つ自信はある」と一翔は気合十分。未知のスピードで、世界の頂へ突き進む。


トリプル世界前哨戦
(7月25日・大阪府立体育会館第1競技場)
◆ ライトフライ級ノンタイトル戦 ◆
WBCライトフライ級11位
井岡 一翔
(21・井岡)

TKO
9回1分57秒
フィリピンライトフライ級8位
アルバート・アルコイ
(27・フィリピン)
5勝3KO 12勝3KO7敗3分
◆ 53・9キロ契約ノンタイトル戦 ◆
前WBC世界フライ級王者
亀田 興毅
(23・亀田ジム)

KO
4回49秒
セシリオ・サントス
(31・メキシコ)
23勝15KO1敗 25勝14KO15敗3分
◆ 53・0キロ契約ノンタイトル戦 ◆

WBA世界フライ級王者
亀田大毅
(21・亀田ジム)

判定

ロセンド・ベガ
(32・メキシコ)

17勝11KO2敗 17勝12KO4敗

[ 2010年7月26日付 ]

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