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米機密情報 ネットに大量流出

7月26日 21時1分

アメリカがアフガニスタンで進める軍事作戦の機密情報が、内部告発によってインターネット上に大量に流出し、アメリカの新聞は、この内容からみて、パキスタンの情報機関がアフガニスタンの反政府武装勢力を支援していることは明らかだと伝えています。

内部告発を受けた政府の機密情報などをインターネット上で伝える「ウィキリークス」は、25日、アメリカがアフガニスタンで進める軍事作戦についての、2004年から2009年までの9万件余りの機密情報を掲載しました。この中には、パキスタンの情報機関の元幹部が、2009年の1月に、3人のアフガニスタンの武装勢力の司令官とアルカイダの代表とみられる3人のアラブ人と面会したなどと報告されています。今回流出した情報についてアメリカのニューヨーク・タイムズ紙は、パキスタンの情報機関がアフガニスタンの反政府武装勢力、タリバンを支援していることは明らかだと伝えました。今回の機密情報の流出について、ジョーンズ大統領補佐官は「機密情報の公開は、多くのアメリカ兵の命を危険にさらす」と非難し、そのうえで、「このようなことでパキスタンやアフガニスタンとの同盟は揺るがない」と強調しました。流出した情報からは、タリバン幹部の拘束や殺害を専門に行うアメリカ軍の部隊による作戦で、民間人にも多くの犠牲が出ていることが明らかになっており、今後のアメリカ軍のアフガニスタンでの軍事作戦に影響が出る可能性も指摘されています。今回、機密情報をインターネット上に掲載したウィキリークスは、ことし4月にも、アメリカ軍の攻撃用ヘリコプターが3年前にイラクで通りを歩く民間人やジャーナリストを攻撃して殺害する様子を撮影したとする映像を公開し、この映像をきっかけに国防総省はこの攻撃を「誤射」と認める事態となっています。