辞職した福岡県添田町の山本文男前町長が、出直し町長選挙に出馬する意向を示し、また、町が揺れています。
さらに、山本前町長の右腕だった副町長がきょう、出馬を表明しました。
出直し町長選に出馬する意向を後援会に伝えたことがきのう、明らかになった山本文男前町長。
関係者によりますと、「周りの要請に応えて立候補し、町を立て直したい」と話したということです。
●賛成派の町民Q.どちらに入れる?
「やっぱり山本先生。ずっとお世話になってるから」
「ま、いいんじゃない。何だかんだ言っても太いパイプを持っているし」
「悪いことないんじゃない?今までずっとやってきたし、あんな人がいないとダメ」
一方、来月に予定されていたリコールの住民投票を前に辞職し、再び、出馬しようという姿勢には、批判の声も上がっています。
●山本町長をリコールする会・矢野一義代表
「民意を聞きたいと言ったから、リコール運動を始めた。それが成功したのが分かって、辞職願を出して出直し町長選。やることが情けない」
●反対派の町民Q.山本前町長の立候補は?
「常識では考えられない。それを支持する町民も、私からは考えられない」
「もう、年も年だし、遠慮というか、もう少し控えたらどうだろうか」
この出直し町長選をめぐり、きょう、新たな動きがありました。
●添田町・寺西明男副町長
「一日も早く、混乱を解消することだと思った次第です。これらの事情を考え合わせて、今回の町長選に立候補する医師を固めました」
添田町の寺西明男副町長。
2007年に山本前町長の要請を受ける形で、福岡県の職員から副町長に就任しました。
その寺西副町長がきょう、出直し町長選への出馬を表明しました。
●寺西副町長
「後継者に今、バトンタッチすることが、最善の方策だと思った。今回の山本前町長の出馬は、非常に残念。撤回するのであれば、撤回してほしいと思っている」
関係者によりますと、寺西副町長の出馬を聞いた山本前町長は、驚いて複雑な表情を浮かべ「町民の判断をあおぎたい」と話したということです。
来月22日に実施される出直し町長選には、会社員の山本文隆氏(62)も立候補する予定です。
辞職後、公の場に姿を現さない山本前町長。
来月上旬にも会見を開き、出馬の経緯を説明するとしています。