このページでは、管理人・Jeriの銀英遍歴と考察、サイトの主旨な
どを語ってます。
Jeriの銀英への思いに関しては、とりあえず「
銀英伝
ファンへの100の質問」に答える形で書いてみました。
尚、あらかじめ断っておきますと、ここを読んで「本当にファンなんですか?」と思われる方も多いと思いますが、それは、「好き過ぎて苛めたくなる」というロイエタール的心情とご理解下さい。
サイト開設の動機は、原作小説を読破した当時からずっと抱えていた
アダルトチルドレンな
ラインハルトとヤンとロイエンタールを
殴りたい!!
の一事に尽きます。
なんで主役級三人を殴りたいかはブログにでも追々書いてい
くとして、今更ながら二次創作サイトを作ろうと思った動機は、原作の主張への反論と、物足りな
さを埋めるために自己満足したいからです。
ただし、そうは言っても管理人は筆力もない上に発想も極めて貧弱で、しかも少々ひねくれている為、お読み頂いた方の一部に、不快感を与えてしまうかもしれません。メインコンテンツの長編は、かなり長くなるので、延々とお付き合い下さった挙句に、不愉快になられては申し訳ないので、Jeri的解釈の概略をここに列記します。その上でお付き合い頂くかどうか、ご判断下さい。
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女性を書きたい
なんか銀英世界の女性って、大別すると、家政婦か仕事の良きアシスタントの「便利な女」と、狂人みたく執念深かったり、行動が謎だったりする「男の足を引っ張る女」の二通りしかいないように見えて仕方がないんですよ。
で、主人公であるラインハルトとヤンは、それぞれ内助の功を発揮する良き助言者を配偶者とすることができ、途中で破滅したロイエンタールは、女に足を引っ張られ、良い伴侶を得ることができずに終わりました。
原作では、このような色分けになっている銀英の男女間ですが、果たして本当にそうだったのか?
Jeriは、この点を全く逆の視点で書いてみようと思いました。
なんでかっつーと、私自身があんまり「便利じゃない女」だから。(笑
なんせ、結婚した当時のン十年前、ほうれん草と小松菜の区別もつかない専業主婦だったりしたんで。かと言って、政治や軍事の手伝いなんてもっとできないし。こんな自分が銀英世界にいたら、きっと存在価値ゼロだろう。でも、ちょっと待って、私は確かに役立たずだけど、誰かの暗殺を図ったりはしないぞ!
というわけで、「便利なだけが女じゃない!」という意味不明な主張をしたくて、「これでもか」というくらい男ばっかの銀英伝で、出来るだけ女性キャラがいっぱい出て活躍する話を捏造する決心をしたのでした。
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「ロイエンタールの叛乱」をまともな叛乱にしたい
原作では、全く叛乱しなければならない理由などないにも関わらず、配下の35000隻の艦隊と500万人の兵士を道ずれに、叛逆したロイエンタール。何だかよくわからない「矜持」とやらの為に、200万人もの罪無き一般兵士を死なせました。はっきり言ってアホです。あんな叛逆、全く意味ないですし、彼の築いてきたカッコいいキャラを台無しにしてしまいました。叛逆するなとは言いませんから、どうせやるならロイエンタールらしい叛逆を用意周到にやって、結果がどうあれ本物の英雄になって欲しい。それがJeriの切なる願いなのであります。
で、もし、ロイエンタールが原作のラング、ルビンスキー等の姦計を看破し、あのまま生き延びていたら、どのような時期に、どのような理由で、何に対して叛乱を企てるだろうか?
Jeriが少ない脳みそで精一杯考えた「ロイエンタールに相応しい叛逆」を、最後まで書けたら嬉しいです。
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ヨブさんとシルバーベルヒを活躍させたい
個人的趣味で、ヨブ・トリューニヒト氏と、シルバーベルヒ氏
には、生き延びてその後の帝国を思う存分引っ掻き回して頂きたいと思ってます。
ヨブさんは、帝国、同盟両陣営から嫌われまくってるキャラで、同盟が滅びた原因にされてしまってますが、Jeriとしては、彼の政治センスをもっと評価してあげてもいいんじゃないかとずっと思ってたんです。
彼が政治家として台頭したのは、結局のところ、彼に、一般大衆が何を望んでいるのかを敏感に感じ取る政治感覚があったからだと思うのです。国を統治していく上で、一般市民が何を求めているかを知るのは、民主主義国家でも独裁国家でも必要な能力です。その点では、明らかに一般人と感覚がずれているローエングラム陣営やヤン一党首脳部は、ヨブさんに見習うべきところは大きいはずなのです。
シルバーベルヒについては、なぜあんな魅力的なキャラをあんなに簡単に死なせてしまったのか、未だに納得できません。ラインハルト亡き後、天才肌のテクノクラートとして、大暴れして頂きたいです。
そして、共に大きな野心を持ち、それに見合った実力の持ち主同士として、ロイエンタールとがっぷり四つに組んで「いい男対決」を見せて頂きたい。
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帝国サイドの“エゴイズムの怪物”は誰か?
作品のタイトルにもなっている「究極のエゴイスト」について、管理人は、ヒルダと比定し、「彼女こそがトリューニヒトと並ぶ帝国版エゴイズムの怪物だ」というスタンスで小説を書いています。しかも、トリューニヒトと違い、自分のエゴを全く自覚してませ
ん。ラインハルトの死後、実質女帝となってしまった彼女が、様々な問題に直面し、或いは他人から指摘を受けて、否定しながらも徐々にそれを認めて悩む姿
を、少々意地悪く書いてみたいと思います。銀英のほとんどのファンサイト、同人誌で、真っ直ぐな心の人格者として描かれているヒルダを、あえて一人の女性
として生々しく書きたかったのです。かなり異色な偏った解釈ですので、原作のヒルダのキャラを素直にお好きな方にはご不快かもしれません。そのことを踏ま
えた上で、メインコンテンツにお進みになるか、退出されるかご判断頂きたいと存じます。
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“葛藤”を書きたい
だいぶ後になって気付いたのですが、銀英伝は、元々読書傾向
が中年オヤジだったJeriが、唯一読んだジュブナイル(青少年向け・もっと平たく言えば子供向
け)小説です。ご存知のように、銀英伝は、単純な勧善懲悪ものではなく、衆愚政治化した民主主義VS最良の専制政治という重厚なテーマで成り立っている話
です。しかし、ジュブナイルというジャンルに慣れないせいか、読んだ当初から、上手く言葉で表現できない漠然とした違和感を感じていたのです。最近になっ
て、某サイトの掲示板を読んで、その正体が、「葛藤を描いていない」せいであることに気付きました。銀英のキャラ達は、人間が生きていく上で嫌でも経験し
なければならない葛藤を、ほぼ全部キャラクターが死ぬことで解決しています。主役級キャラクターを死亡順に並べると、キルヒアイス、ヤン、ロイエンター
ル、そして最期にラインハルト自身が死んだのは、ラインハルトの人間として、為政者としての葛藤を回避させる為のご都合主義であったと思ってます。ストー
リー構成上、ラインハルトは、死ぬことによって、生き続ければ、為政者として当然直面したであろう様々な政治的葛藤から逃げることができました。キルヒア
イスは、結局のところ、ヴェスターランドの件でラインハルトとの間に生じた溝をうやむやにする為に死ぬことにされたのだと思いますし、ヤンも作中で彼が
とった様々な矛盾をこれ以上整合できなくなって死なされたように感じます。そして、当初から最期に叛逆させるつもりで作ったキャラであるロイエンター
ルは、ラインハルト亡き後のヒルダ政権にとって邪魔者である故に、作者に抹殺されることになったのでしょう。ヒルダにとって邪魔者という点では、最後にラ
インハルトに殉死したオーベルシュタインも同じです。
原作終了後の世界で、生き延びて帝国を運営していく人達が、政治的、人間的葛藤を回避できるわけがありません。ラインハルトの生前には、表面化しなかった、或いは彼が敢えて避けてきた問題に、直面させられるのは、
残された者達のはずです。
だから、どこまで書ききれるか判りませんが、微力ながら生き延びた人達が葛藤する姿を書いてみたいと思いました。
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最後に
こんなところまで読んで下さった方。もしいらしたら、本当にありがとうございました。