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阿久根市長:専決処分で副市長を選任

仙波敏郎氏
仙波敏郎氏

 鹿児島県阿久根市の竹原信一市長は25日、愛媛県警の裏金問題を内部告発した元巡査部長の仙波敏郎氏(61)を、専決処分で副市長に選任した。市長は議会を開かず専決処分を続けているが、副市町村長の選任について、地方自治法は「議会の同意を得て選任する」と規定。今回の案件は専決処分の対象外とされており、選任は論議を呼びそうだ。一方、仙波氏は毎日新聞に対し、竹原市長に議会を開くよう求めるなど、市長に是々非々の構えで対応する考えを示した。

 仙波氏は愛媛県警地域課鉄道警察隊の巡査部長だった05年、県警の裏金問題を内部告発。報復人事で精神的苦痛を受けたとして提訴し、08年、県に100万円を支払うよう命じる高松高裁判決が確定した。09年春に定年退職後は、全国で裏金問題を告発する講演活動を続けている。

 仙波氏によると、7月11日に群馬県内で竹原市長と会い、就任要請を受けた。裏金問題の追及などを評価した様子だったという。仙波氏は31日に阿久根入りし、8月2日に就任会見を開く予定だ。【馬場茂、福岡静哉】

 【ことば】専決処分

 地方議会はその地区で唯一の立法機関だが、常時開催されていないため、地方自治法179条は、議会が議決すべき事案を、首長が議会に代わって決めることができると規定。(1)出席議員が定足数に満たず議会が成立しない(2)緊急を要し議会を招集する時間的余裕がない(3)議決すべき事案を議会が議決をしない--などの場合に限り、議会に諮らず条例を定め、予算を決めることできる。首長は専決処分した事案を次の議会で報告、承認を求めなければならない。

毎日新聞 2010年7月25日 21時26分(最終更新 7月26日 8時30分)

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