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経済学部だけど数学苦手 “ゆとり新入生”に苦慮する大学

 高校レベルの補習を実施するなど、新入生の学力不足に配慮した措置を取っている大学が年々増え、2008年度は全体の65%に上ったことが26日、文部科学省の調査で分かった。

 「ゆとり教育」で学習内容が削減され、学力試験を課さない多様な推薦入試も進み、「数学が分からない経済学部生」や「生物未履修の医学部生」らへの対応に苦慮する大学も多いとされる。

 文科省も「専攻分野に不可欠な基礎学力を身に着けずに進学した学生が増えている」とみており、「少子化で大学に入りやすくなったことも影響しているのではないか」としている。

 調査は、昨年12月〜今年1月、大学院大を除く全国の国公私立大723校を対象に実施。学力不足のほか、高校で対象科目を履修していない学生や帰国子女らに対し、「配慮している」と答えた大学は、国立70校、公立35校、私立368校の計473校に達した。07年度より10校、06年度より37校それぞれ増えた。

 配慮した内容を複数回答で尋ねると、「学力別のクラス分け」が282校で最多。次いで「補習授業」が264校、理系科目に多い「既習組・未習組に分けた授業」も120校に上った。

 一方、基礎学力不足に対応した補習教育と異なり、入学後の充実した学習につなげる「初年次教育」に取り組む大学は595校で82%を占めた。

 内容(複数回答)は、「論文の書き方などの文章作法」(505校)、「プレゼンテーションなど口頭発表の技法」(449校)、「学問や大学教育全般に対する動機づけ」(447校)などを学ぶプログラムが多かった。

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2010年07月26日 09:54 ]

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