朝鮮半島は戦闘機の墓場?(下)

 旧式戦闘機としては、ミグ21が175機、スホイ7が20機、ミグ19が180機、ミグ17が120機、ミグ15が190機ある。北朝鮮が保有する唯一の爆撃機は、60年代に生産された中距離爆撃機イリューシン28で、保有数は80機だ。

 80年代半ばに北朝鮮はソ連からミグ23を45機導入し、80年代末にはミグ29を15機、スホイ25を35機配備した。これが北朝鮮空軍の最新の戦闘機だ。また、北朝鮮は99年にカザフスタンからミグ21を40機購入したという。

 北朝鮮空軍の輸送戦力は、1948年に生産されたアントノフ2輸送機で、300機を保有している。同機には戦闘員10人が搭乗可能で、低空飛行によりレーダーを避けることができる。同機はまた、100-250キログラムの爆弾投下や化学物質の散布などが可能だ。

 幹部出身の脱北者は「北朝鮮の高麗航空の旅客機ですら、あまりに古い飛行機で、飛んでいるだけで奇跡だ」と語った。金総書記自身が絶対に飛行機に乗らないのは、旅客機の購入に資金が投じられてこなかったからだという。

 北朝鮮の旅客機は、離着陸時に扉が開かず、足でけり開けるほどだという。こんな状況だから、金総書記は韓国軍が保有するF16、F15戦闘機に対抗可能な戦闘機がないことを最も懸念している。

 有事に30分以内に韓半島(朝鮮半島)に出動可能な米軍の最新鋭戦闘機F22まで含めれば、北朝鮮空軍はもちろん、自分たちの戦力自体が全く役に立たなくなることを恐れているのだ。

 韓国の事情はどうか。最近10年間で墜落した空軍機はF5が10機、F16が7機を含む24機だ。北朝鮮の戦闘機を含めれば、66機も墜落した計算になる。

 過去10年間にアフガニスタンで墜落した米英両軍の戦闘機、輸送機は4機だという。それを考えれば、韓半島は「戦闘機の墓場」という汚名を着せられたと言っても過言ではない。

姜哲煥(カン・チョルファン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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