◆トピックス&コラム
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小倉会長「2年の任期で取り組む4つの課題」 (2/2)
日本サッカー協会・新会長会見
■シーズン制はフレックスに考えるべき
――犬飼前会長の路線を継続するのか? 秋春制は?
わたしは犬飼会長と一緒にやってきましたし、FIFA理事です。FIFAの組織はあくまでヨーロッパ中心でカレンダーを作り、移籍マーケットも大きく動きます。その一方で、アジアは広くてアラブの国は暑くて試合ができない。それを前提にして、何が問題か。日本代表がきちんと戦えるには、どういうことがあればいいのかということ。今のままでは日程が過密になるので、なかなか選手を休ませる機会がない。それをどうするか。
日本の国内において、北は北海道から南は沖縄まで、季節にかかわらず試合ができる環境が整っていればそれに越したことがない。でも、今の現実では設備がないわけです。試合は寒くてやれないとか。それが芝の下にヒーターができる、屋根にカバーされたグラウンドができるたら、冬だってやれる。そういう環境が日本にもできたらいいなと思います。そういうことは目指すべき。可能になれば、絶対やるべき。その方が日本が強いチームを作るのに役立つと思う。
ただ、現実はJリーグのクラブにそういった施設はない。だから無理強いはできない。タイミングを待って、いつでも試合ができる環境を整えるのが第一で、われわれがプロジェクトを組んで取り組む必要があります。シーズン制はフレックスに考えるべきだと思っています。わたしは、日本サッカー協会としてやることは、冬でもサッカーができる環境を整えること、それが第一だと思っています。
――新しい代表監督について、会長の希望は? それも含めて大仁さん、原さんに託すのか?
それはもう大仁さんと原さんを全面的に信頼していますから。わたしはもう2人に任せます。われわれにとって大切なのはもう1回、14年にブラジルに行くことですから。それができるような体制を作ってもらえばいい。それに役立つことは大仁さんと原さんに任せています。
――岡田監督が理事に就任したが、強化も担当するのか? またクラブの監督に就いた場合はどうなるのか?
岡田理事については、とりあえず「環境をやってくれ」と言いましたが、理事会の中ではいろいろ言うかもしれませんね。でも技術がどうこうというのは、彼はあまり興味を持たないんじゃないかと思っています。彼が監督をやりたいということですが、彼がどこの監督になろうとも、環境問題は彼にとってライフワークですから、監督になっても理事をやらせます。環境問題を担当させたいと思います。
<了>