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◆トピックス＆コラム
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小倉会長「２年の任期で取り組む４つの課題」 （１／２）
日本サッカー協会・新会長会見
日本サッカー協会は２５日、都内のＪＦＡ（日本サッカー協会）ハウスで評議員会・理事会を開催し、新会長には小倉純二副会長が昇任した。小倉新会長はＦＩＦＡ（国際サッカー連盟）理事も務めている。前任の犬飼基昭会長は１期（２年）で退任となった。
また、併せて新役員が発表され、副会長には大仁邦彌氏が留任したほか、Ｊリーグチェアマンの大東和美氏、田嶋幸三氏（兼専務理事）が新任。さらに、２０１０年ワールドカップ（Ｗ杯）・南アフリカ大会で日本代表の指揮を執った岡田武史監督、原博実技術委員長らが新たに理事に就任した。
同日、小倉新会長以下、副会長の３人が記者会見に臨んだ。以下は、会見での小倉新会長のコメントの要旨。
■日本サッカーをもう一度、活性化させる努力を
小倉 わたしが（任期の）２年という短い期間に何をしていくか？ まずは次の日本代表監督を決める、これが直近の課題としてある。１２月にアジア大会、来年早々にアジアカップがあり、１２年にはロンドン五輪、コパ・アメリカ（南米選手権）にも招待されている。Ｗ杯・南ア大会を総括してもらって、次の代表監督を決めて、それに見合う適任者を選んでもらう必要があるが、本件に関しては技術担当の大仁副会長、原技術委員長の２人に中心になってまとめてもらう。彼らに全面的に任せて、やってもらいたい。
二番目にやることは、日本政府は公益法人の改革に取り組んでいるが、協会としては１２年４月１日から日本サッカー協会が公益財団法人に移行できるように取り組みたいと思っています。公益財団法人は大変難しい組織ではありますけども、スポーツ団体としてふさわしい、公益財団法人に恥じない組織を作ることがわたしの責任だと思っています。
それから三番目にやりたいことに関して、ＪＦＡは「２００５年宣言」を掲げています。その中で、われわれは中期・長期の目標を持っています。それをもう一度再認識する形で外部の組織を作り、スポーツ団体として今、問題になっている少子化問題、環境問題、ボーダーレスの国際社会に対応できる組織・体制にすることです。これはわたしが一番得意な分野なので、間違いなくやっていきます。協会でもきちんと語学を学んで国際社会に対応できるようにしていきたい。それはＪリーグも要求されている。ＪリーグのチームはＡＦＣ（アジアサッカー連盟）チャンピオンズリーグを目指してやっているわけで、外国のチームの対応はＪリーグのクラブでも必要になってくる。日本協会の職員はそういうことをきちんと認識しながら、やっていくことが必要です。
四番目にやりたいことは、やはりＷ杯招致です。犬飼委員長が退任するので、このままわたしが招致委員会委員長を引き継いでやっていくと思います。幸い、先週までのＦＩＦＡのインスペクションチームに対して、日本としては独創性溢れる提案、国を挙げての取り組み、最先端の技術、インフラの整備、そして特に彼らが関心した「夢先生」をはじめとする日本協会が行っている活動が、世界のサッカーに貢献できると評価してもらいました。これはバランスのよく取れた計画と評価を受けています。
招致は今年の秋が勝負だと思っています。提案書の内容の精査、インスペクションチームがどういうリポートをするか、あとは個別に理事と会って日本の良さを訴えていくかがこれからの勝負だと思うので、ロビー活動を頑張りたいです。
以上の４点が、わたしが（会長を）やる２年間にまず取り組んでいきたい課題です。それから南アフリカでの日本代表、なでしこジャパンの活躍によって、新たにサッカーに関心を持っていただいた方や「サッカー選手になりたい」という子供たちが増えていると聞いています。いい機会でもあるので、われわれとしては草の根からトップまで、日本サッカーをもう一度、活性化させる努力をしていきたいと思います。そのためには、日本サッカー協会と地方協会、Ｊリーグをはじめとする各地の加盟団体が連携して活動していくことが重要です。それを早くやっていくことが、これからの命題だと思います。
犬飼会長について、わたしも知りませんでしたが、Ｗ杯南ア大会が始まる前に、川淵三郎・名誉会長に「辞めたい」という意思を表明して、そのとき川渕名誉会長は「頑張れ」と慰留をしたようです。それはなぜかというと、２年前に犬飼会長を選んだ時に、サッカー協会の会長は４年やれる可能性がある人、その方が継続性があるからという理由がありました。しかし残念ながら、体調を崩したり、いろんな意味で犬飼さんは悩まれた。気力・体力を維持できないということから強い辞任の意を伝え、今回わたしが選ばれたという経緯になっています。
犬飼さんは会長に就任する前に、奥様を亡くしています。お嬢さんに助けられながら仕事をやってきたわけですが、この前、南アに行って家を３週間くらい空けると、その後が大変なんですと。たまっている郵便、書類を整理するだけでも大変で、疲れ果ててしまうと。「小倉さんは奥さんがいるからいいですよね」という話にもなりました。わたしも４３日間、日本にいなかったし、同じような状態ですけど、奥さんにやってもらって楽をしましたが、そういうことが南アに限らず、今までもいろんな活動で外に出ていたのでつらさがあったんだと思います。