観客が跳びはねる振動を電気に変える「床発電」の装置が、神戸市で行われたサッカーのJリーグの試合で25日夜、初めて取り入れられ、サポーターたちの応援にいっそう熱が入りました。
床発電は、人が歩いたり、はねたりする振動を電気エネルギーに変えて発電する仕組みで、サッカーJリーグのヴィッセル神戸が地元のスタジアムの観客席に初めて導入しました。座席の前の足もとに設置されたパネルで、観客の振動を感知して発電するということで、24席に取り付けられました。スタジアムには、目安となる発電量を示す電光掲示板も設置され、試合が始まるとサポーターたちは応援歌に合わせながら跳びはね続けました。ゴールの直後には、会場の盛り上がりとともに掲示板に表示される数値も上がっていました。サポーターの1人は「選手を応援しながら発電もできると聞いて、いつもより気合いを入れてはねました」と話していました。この床発電で生まれる電力は、1試合で単三乾電池3本分ほどだということですが、ヴィッセル神戸は、こうしたユニークな取り組みを通して環境問題への関心を持ってもらおうと、今後、床発電する座席を増やしていくことにしています。