独立委一転、親方オブザーバー参加認めた
角界内外が一体で改革へ-。一転して親方衆のオブザーバーを容認した。日本相撲協会の改革に取り組むガバナンス(組織統治)の整備に関する独立委員会第2回会合が24日、東京・両国国技館で開かれた。初会合ではオブザーバー参加を拒否したが、渡辺美樹委員(50=ワタミ会長)が「協会の人も巻き込むべき」と参加容認を提案。採決の末に6対5で、議決権のないオブザーバーとして参加させることが決まった。25日に理事会を開いて人選する。
会議冒頭だった。渡辺委員が「改革は外部だけでやろうとしても無理。協会の人を巻き込んでやらなければ」と、親方衆のオブザーバー参加を提案した。当初は協会が陸奥生活指導部長(元大関霧島)ら3人を推薦。しかし、協会からの独立性を重視して拒否され、テーマにより必要時だけ参加させることになった。
この件に約3時間のうち1時間が費やされた。あくまで厳格な姿勢で拒否する学者らの委員に、暴力団問題がからむだけに神経質な委員もいた。「主役は力士と親方。改革も過去を踏まえるべきだ。過去と離れては創造になってしまう」と木暮委員。「大切なことだから」と採決を主張。奥島座長も「内容を伝える人も必要」と賛成。議決権こそ与えないが、1票差で親方衆の参加が決まった。
協会内には、特別調査委員会でも頭越しの決定に抵抗感が強かった。抜本的改革に取り組む独立委も、外部の人たちが密室で決定するのではと危ぶむ声がある。渡辺委員は「独立委は協会と敵対するところではない。『外部から来た人だけでやって』と疑心暗鬼になっている。一緒にやっていこうというスタンス」と前向きの姿勢を強調した。
オブザーバーの人選は協会の推薦を仰ぐとした。陸奥、八角(元横綱北勝海)、尾車(元大関琴風)の3親方が中心となる。さらに独立委では8月に5つの一門の親方と力士の代表から、意見を聴くヒアリングの実施も決めた。23日の協会の意見交換会後にも会議を開く。いきなりの方向転換とはなったが、一体となって改革へ取り組む方針が打ち出された。
[2010年7月25日7時29分 紙面から]
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