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【話題のニュース】

数学者で評論家の森毅氏死去 京都大名誉教授、82歳

2010年7月25日 22時08分

 死去した森毅氏(評論家、京都大名誉教授)

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 教育、社会事象、スポーツ、芸能など幅広い分野で柔軟な論考を発信した数学者、評論家で京都大名誉教授の森毅氏が24日、敗血症性ショックのため大阪府寝屋川市の病院で死去した。82歳。東京都出身。葬儀・告別式は行わず、喪主も置かない。

 昨年2月に自宅で調理中にこんろの火が衣服に燃え移ってやけどを負い、入院が続いていた。

 北海道大理学部助手を経て、71年から91年まで京大教授。在任中は「一刀斎」のニックネームで親しまれる名物教授で、専門の数学にとどまらず、各方面でユニークな考え方を披露した。

 テレビ出演や著書も多く、親しみやすい「賢者」としてファンを集め、退職後もフリーな立場で、評論活動を続けた。

 最も積極的に発言した教育問題では「言葉はあいまいだけど、解釈は一元化したがるのね、今の若者は」と明快に分析、「違うことはいいことだ、アハハって面白がってればいいのよ」という、肩ひじ張らない提言が終始一貫していた。

 主な著書に「ものぐさ数学のすすめ」「まあ、ええやないか」「ええかげん社交術」など。

 遺体は、遺族の意向で医学や医療に貢献するため献体された。

(共同)
 

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