SPECIAL INTERVIEW


 2009年6月にデビューし、わずか10ヶ月で数々の驚異的な記録を樹立してきたJASMINEの初となるアルバムがリリースされる。本人の作詞作曲で作り出される楽曲群はポップスとR&Bのエッセンスが見事に融合する新しい世界観。そんなJASMINEの素顔に迫るインタビュー。

TEXT:佐藤玲美

GOLDというタイトルは?
JASMINE:
「『GOLD』自体にはそんなに意味がないというか(笑)。アルバム用の曲作りを始めるにあたって、全体の曲のバランスはカラーパレットみたいにいろんな個性のある曲を散りばめたいなって思ったんです。1曲、1曲がいろんな色を放っているイメージ。それがアルバムとして1枚になったときに、アルバムは全ての色の集大成的な意味で、いろんな色を持つレインボーカラーにしようかなと思ってたんですけど、あまり自分の気持ちの中でフィットしなかった。じゃあ黒がいいかなって思ったら、最近、黒のジャケットも多く見かけるので、それもつまらないなと思って。ありがちなアルバムにはしたくなかったので、じゃあ、GOLDにしようかなって。GOLDって、折り紙だったら一番最後に入っている、みんなが楽しみにしている色だから。アルバムタイトルも色々考えたんですけど、シンプルな言葉が良くてそのまま“GOLD”にしました。」
初のアルバムということですが、どんな風に楽しんで欲しいですか?
JASMINE:
「私自身、大好きなアーティストのアルバムは、むちゃくちゃ大切にするんです。CDの裏面は絶対に触らないし、ブックレット(歌詞カード)は擦り切れるまで読む。CDラックには、平置きにしていつでも聴けるようにしているんです。だから、コレを買ってくれた人が大切にしてくれたらいいなって思う。」
曲作りはどのくらいの期間で?
JASMINE:
「今回は、デビュー前から作り貯めていた詩や曲をまとめたり、アレンジし直したり。17歳くらいに作った曲も入っているんですよ。レコーディングは、1年くらいかけて作りました。」
アルバム製制作でこだわったことは?
JASMINE:
「アルバムを作ると決まってからは、ゆっくりと時間が取れなかったんですが、絶対に妥協はしたくなかったんです。今回アルバムに入っている曲は5年間で作ったものなので、その中には、5年分の私が詰まっているんです。そのときそのときで、人ってどんどん変化していくものだから、1つ1つの曲のキャラクターを重視しながら歌いました。」
一番気に入っている曲は?
JASMINE:
「歌っていて楽しいのは4曲目の「Jealous」。実はトラックがノリノリなのは別の曲なんですが、歌がノリノリなのは、「Jealous」。ライブでも盛り上がる曲ですね。一番大変だった曲は、「Dreamin’」。作詞も大変だったし、レコーディングも大変だった。作詞に関しては1行に1時間以上かけました。自分の思っている想いに対してドストライクな言葉を掘り下げるのに時間がかかってしまったんです(笑)。そのときは、いっぱいいっぱいだったけれど、今振り返るとそれも幸せな時間。ほとんど歌詞は家で仕上げることが多いのですが、この曲に関してはプロデューサー、JEFF MIYAHARAさんと3人で何時間も“夢”について熱く語り合ってから書く、みたいな感じで(笑)。“夢”についてそこまで深く考えることって今までなかったから、濃密な時間が過ごせたと思います。」
曲はテーマから決めていくんですか?
JASMINE:
「まず、テーマがあって、トラックを作るJEFF MIYAHARAさんと音色や感情の波を作りこんでいってから、歌詞作りを始めます。そのあとに、色々アレンジを加えて最終的な形に作りこんでいきます。」
歌詞を作るときにこだわっていることは?
JASMINE:
「自分の思いをそのまま書くようにしています。もちろん、リズムに乗りやすい言葉を選ぶ曲もあるんですが、リリック重視の曲は自分の頭にある言葉をそのまま落とし込むようにしています。」
レコーディングはL.A.で行われたんですよね?
JASMINE:
「L.A.にまで行ったのに、時差ぼけで全然歌えなくて。今日は仮だから大丈夫だよって言われたんですが、悔しくて泣いてしまい、控え室で倒れこんでいたんです。そしたら、コーラス隊の人たちのレコーディングが始まって、それを聴いていたらまた、感動して泣いてしまって。自分が何時間もかけて作った歌詞をとてもステキに歌ってくれていることに感動したんです。それもあって、次の日のレコーディングではみんなの助けもあってちゃんと歌うことができました。L.A.って、空気が乾いているので、音質も変わるんですよね。湿気が強い日本だと体調も重くなるので、歌にも影響があるんです。そういう意味でも満足のできるレコーディングができたと思います。」
メジャーデビューしてからちょうど1年ですが、どんな1年でしたか?
JASMINE:
「いろんなことのあった1年でした。まるでジェットコースターに乗っているような気分(笑)。そんな私の思いが詰まっているので“GOLD”を聴く人にも、そのジェットコースターに乗せたい。みんながCDを聴き始めるとゲートが開いて、1曲1曲がアトラクション的なイメージですね。」
デビューして1年経って、変わったこと、変わらないことそれぞれ教えてください。
JASMINE:
「変わらないことは、音楽や歌うということに対しての情熱。私にとっては音楽って一人の人間みたいなイメージで、私はその人をメチャクチャ愛しているんです。昔ゴスペルを歌っていたり、クラブで歌っていた頃は、一人でその音楽という人を愛していたけど、今はその愛を自分の歌を聴いてくれる人と共有している気分。その感覚が変わったことかなと思います。」
この1年で、メジャーデビューしたんだっていう実感を持った出来事はありましたか?
JASMINE:
「センター街を歩いていたときに自分の曲が流れていたときとか、i-Podを聴きながらコンビニにお買い物に行って、お会計をするときだけ、イヤフォンを外した瞬間に、自分の曲が流れていたこととか。店員さんも気がついていないんですけど、“聴いてもらってありがとうございます”みたいなちょっと恥ずかしい気持ちになりました。でも、街を歩いているときに“なんか見られてるかも”って思うときはあるけど、声をかけられたりしたことはないですね。」
このアルバムはどんな人に聴いてほしいですか?
JASMINE:
「自分自身、同世代の女の子に共感して欲しいという気持ちは強いですが、最近50代の女性から、ファンレターを頂いたりしてビックリしました。やっぱりメジャーデビューするのってすごいなって思いました(笑)。なので、たくさんの人にこのアルバムを届けたいですね。」
無料Zeppワンマンツアーも行われましたね?
JASMINE:
「初のワンマンだったので、“本当にお客さんが来てくれた”ってビックリしました。シングルをリリースしているだけだと、なかなかたくさんの人が聴いてくれているって、実感できない部分もあったので。真剣に聴いてくれている人や、ガン見している人とか(笑)いて、ステージの上から歌いながら観察していました。最初はみんなの発するオーラに圧倒されそうになったんですけど、みんなの思いや期待を受け止めたいな、と思いました。」
ライブに来るお客さんは、女性と男性、どちらが多いのですか?
JASMINE:
「場所によって違うんですよね。女の子が多いところもあるし、男の子が多いところもある。東京は半々ぐらいですね。年代は10代〜30代ぐらいまでいたんじゃないかな。」
アルバムはどんな風に楽しんで欲しいですか?
JASMINE:
「曲順にもこだわっているので、この流れで聴いてもらえたら嬉しいですね。私の曲を聴いて誰かがハッピーになってくれたらそれは、すごくステキなことだけど、そんな大それたことなんて、神様にしかできない。ちょっぴり不幸だったり、悲しいなって感じている人がちょっぴり温かな気持ちになってくれたら、それが一番嬉しい。ジェットコースターみたいにいろんな気持ちが散りばめられているアルバムだから、ジェットコースターに乗る気分で楽しんでもらえたら嬉しいですね。」
今後の展望は?
JASMINE:
「もっと大きな場所でライブがしたいし、新しいことにも挑戦したい。今までアーティストがしていないこともしたいし、絶対に変わらない自分の根底にある人間愛みたいなものもずっと伝えていけられたらいいなと思います。」


New Album<2010.7.21>
『GOLD』

【初回生産限定盤】DVD+CD
AICL-2149〜AICL-2150
\3,500(tax in)
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収録曲:
1. PRIDE
2. sad to say
3. L.I.P.S.
4. Jealous
5. Bad Girl.
6. dear my friend
7. stage 〜nterlude〜
8. This Is Not A Game
9. CLUBBIN”
10. 恋
11. what you want?
12. No More
13. Dreamin’
14. Why


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