辺野古崎から北東に約5、6キロの海域に姿を現したジュゴン=23日午前、沖縄県名護市の沖合、朝日新聞社ヘリから、恒成利幸撮影
キャンプ・シュワブの南側沖合で、海草の調査をする調査員=24日午後、沖縄県名護市、恒成利幸撮影
財団法人日本自然保護協会は24日、沖縄県名護市の辺野古周辺海域で、絶滅の恐れがあるジュゴンのエサとなる海草の分布を緊急調査した。18人が参加し、シュノーケルを使うなどして45地点で調査した。日米による米軍普天間飛行場の辺野古移設方針を受けて企画した。
ジュゴンによる海草の食べ跡は確認できなかったが、海草が豊富に残っており、ジュゴンのエサ場として利用可能なことが確認できた。
ジュゴンは浅い海に生える海草類を主食とする動物で、環境省のレッドリストで絶滅危惧(きぐ)A類に指定されている。
同協会の大野正人保護プロジェクト部長は「滑走路の建設で海草の生育に悪影響が出れば、ジュゴンにとってさらに厳しい状況になるだろう」と話した。(山本智之)