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中国製鋼材から放射性物質 イタリアで捜査開始
このニュースのトピックス:中国製品
イタリアの捜査当局は、中国から輸入されたステンレス鋼材に人体に有害な放射性物質コバルト60が含まれていたとして、鋼材約30トンを押収、捜査を開始したと発表した。国営イタリア放送などが1日、伝えた。
捜査当局は混入の経緯を明らかにしていないが、イタリアメディアは中国での製造段階で誤って混入した可能性があると報じている。
鋼材は煙突や貯蔵タンクなど主に工業製品用で、ナイフやフォークなど生活用品には使われていないため一般市民への影響はなかったとしている。当局は国際刑事警察機構(ICPO)と協力し、中国の製造業者やイタリアの輸入元などを調べるとみられる。
鋼材は昨年5月、北西部リグリア州の港に到着。その後、製品化のためイタリア全土の工場などに運ばれ、一部の製品は既にクロアチアやトルコなどに輸出された。
コバルト60は天然には存在しない放射性同位元素で、ガンマ線を放射。工業用や医療用に使われるほか、放射性物質をまき散らす「汚い爆弾」の原料になるとされる。(共同)