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はっけんの水曜日
 
『タッチ』全一巻を作ろう

『タッチ』全一巻を作ろう!


せっかくデジタル化して省スペースになった本をまた製本してどうするんだという気もしなくはないですが、バラバラにした本を再製本する……という作業にはちょっと可能性を感じます。

ただ元の状態に戻すんじゃなくて、自分なりに編集した上で再製本したら楽しいんじゃ……。そこで思いついたのが「複数の本をまとめて一冊にする」ということ。

特に、巻数の多い漫画をドバーッと一気読みしたい時って次の巻を探すのもめんどくさいし、一冊にまとまっててくれたら嬉しいと思うんですよね。

ということで、長編漫画を全一巻にまとめて製本してみたいと思います。そのターゲットは……。

『タッチ』! いわずと知れた、あだち充先生の普及の名作です。

すでに何回も読んでいるので、ほとんど内容は頭に入っているのですが、それでも何年かに一度読み返したくなるんですよね。

でも、全26巻もあるため相当スペースは取るし、読んでる最中に「あっ、○○巻が見つからない!」なんてことも起こりがち。そんな『タッチ』が全一巻にまとまってくれたら超便利! ……じゃないでしょうか?

それでは早速『タッチ』全一巻を作っていきましょう。

要領はさっきと同じなので、まずはとにかくバンバン裁断していきます。さすがに26冊分もあるとものすごい量です。

そして、今度は裁断済みのページを一冊にまとめていくのですが……さすがに26冊分一気にまとめるのは難しそうなので、まずは2冊分づつ製本していきます。

まあ、ちょっと厚くなっただけでやることは同じ。カンタン、カンタン!

しかし単純作業なだけに、量があると精神的にツライんですよね……。

『ゴルゴ13』全一巻、完成したら相当インパクトはあるでしょうけどね。でも、157巻なんてひとりでやれる作業量じゃないっす。時給もらってもやりたくない!

ま、そんな苦しい単純作業ですが、こうやって2冊分づつにまとまった束がボンボン積み上がっていくと、それなりに達成感があって嬉しいもんです。

そして遂に26巻分、13束が完成しました!

これをさらにまとめて接着していきますよ。

まずは5束、4束、4束の塊にして接着。

さらに、全ての束をギュギューッとゴムで縛り上げて……。

アイロンでギュギューッと熱して合体!

ドドーン!

ズドドーン!

高さ約31cm、重量約4.1kg、総ページ数約4600ページという、バケモノ級の単行本の完成!

パッと見、なんだかわけのわからない物体ですが……。

このままの状態ではさすがに無骨すぎるので、全一巻のカバーも作ってみましょう。

各巻のカバーを切り離して……。

それぞれをくっつけて、ビロローンと長いカバーを作りました。

ほい、『タッチ』全一巻の完成! あの感動作のすべてが今、ボクの手の中に!(入りきってないけど)


たまには『タッチ』でも読もうかな……

ギャッ! こ、これで一冊!?

こんなバカバカしい外観ではありますが、もちろんちゃーんと中身を読むことができますよ。

……まあ、読んでる様子はこんな感じですが。

机の上にドーンと置いて読もうとすると。

序盤の方のページはかろうじて読むことができるものの。

中盤あたりのページになると、もはや読むことは不可能。

かといって、手に持って読もうとすると。

超重いっす……! 4kg以上あるんだもんなぁ、身体鍛えられちゃいますよ。

はやく来い来い電子書籍時代

今までは、売られた状態そのままで楽しむしかなかった本を、いったんバラバラにすることによって、自分好みに再構築することができる……というのはなかなか楽しい作業でした。

ま、しかし、26巻もある『タッチ』を一冊にまとめるというのはさすがにムリがありましたね。おそらく、全五巻くらいまでの漫画を一冊にまとめたら、結構実用性があるものができるんじゃないかと思います。

……つーか、実用性を求めるのならば、やっぱりデジタル化してiPadとかで読めばいいんですけどね。

そもそも、出版社が最初っから電子書籍として売ってくれれば、裁断したりパソコンに取り込んだりする手間もかからないのに……結局最初の話に戻ってきましたね。はやく来い来い電子書籍時代!

……とかなんとかいいながら、全一巻の状態で全部読んじゃいましたよ。いやあ、ホント面白いなぁ『タッチ』!

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