記事入力 : 2010/07/25 11:01:09
そば打ち名人高橋さん「料理は材料が命」(下)
高橋さんが考えるそば粉と小麦粉の最適の割合は8対2。「なぜかって? それが一番おいしいから。温かいめんを出さなくても客は来る」。温かいそばを作らないことについては、「温かいそばは、いくらよいそば粉を使っても、熱いつゆのせいで味と香りが失われてしまう」と説明した。
窓越しに高橋さんのそば打ちが始まった。用意されたのは1.5キロの小麦粉とそば粉。うどんは練った後、発酵過程を経るが、そばは発酵させないため、いかに練るかが重要となる。そば粉の分子一つ一つに水分を含ませ、指を立てて転がさなければならない。空気が入るとめんが切れやすく、コシがなくなる。
練った生地に水を加え塊にするまで、10分ほどかかる。この10分間、名人の険しい顔つきは変わらない。練った生地を伸ばすため、めん棒が3本用意されていた。左右に伸ばすものと上下に伸ばすものがある。その後、そば用の包丁が登場した。そばを切ると、機械で切ったように太さが均等だった。めんはさっと30秒間ゆでる。高橋さんのそばは、コシがあってかめばかむほど甘味が増し、とても香りがよい。
日本式のそばと韓国式のそばの違いは、そばつゆにある。日本式のそばは、かつおだしのつゆにめんをさっとつけて食べるが、韓国式のそばは、つゆにめんをどっぷりつける。高橋さんは、「そばつゆにめんを3分の1程度つけて食べてほしい」とアドバイスした。高橋さんの秘法がこもったそばは、来月2日まで新羅ホテルのレストラン「パークビュー」で味わうことができる。
- 高橋さんが打ったそばは、かめばかむほど甘味が増すという。そばつゆに使われるしょう油は老舗のものだ。/写真=イ・ジンハン記者
申晶善(シン・ジョンソン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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