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“公立の星”桜宮が和田の投打の活躍で大阪桐蔭に勝った…大阪大会

大阪桐蔭を破り、阪神の矢野からもらったプロテクターを手に笑顔でガッツポーズする桜宮・和田(右)と高品

 ◆第92回全国高校野球選手権 ▽大阪大会3回戦 大阪桐蔭2―5桜宮(23日・豊中ローズ球場)私学の強豪ひしめく大阪で、公立の桜宮が今春のセンバツ出場校・大阪桐蔭を5―2で破る金星を挙げた。エースで4番の和田将(3年)が10安打を浴びながら2失点完投と粘投し、打っても初回に先制2ランと、投打にわたって活躍した。

 センバツ出場校をなぎ倒した瞬間、エース・和田はマウンド上で大きくガッツポーズした。「大阪桐蔭という怖さはあったが、思い切っていった」。9回2失点完投。打っては初回の先制2ランを含む3安打。左腕の投打にわたる活躍で、公立の雄が金星を挙げた。

 7回を投げた2回戦(対汎愛)から中1日でのマウンド。「最初は体が重かった」という通り10安打を浴びて、5回を除き毎回走者を背負った。だが、和田は「冷静さを保つために1球ずつ深呼吸をした」とリズムを崩さなかった。決め球のスライダーを武器に後続を断って乗り切った。

 OBの阪神・矢野燿大(41)が心の支えだった。「いつもチームのことを気にしてくれている」と福原和行監督(46)は感謝。捕手の高品圭祐主将(3年)は、5月に偉大な先輩からプレゼントされたプロテクターを試合で着用し、力をもらった。昨年12月に同校で行われた講演で、大先輩の「相手をしっかり観察すること」など貴重なメッセージを心に留めた。

 桜宮は80年に大阪府の公立高では初めて体育科を設立し、82年にセンバツ出場。99年にはスポーツ健康科学科も設立したことで、強豪ひしめく大阪で高いレベルの選手が集まっている。「PLとかにも勝っていきたい」と和田。大阪の公立校として90年の渋谷以来、20年ぶりの甲子園キップへ大きなカベを乗り越えた。

 阪神・矢野燿大捕手(86年度卒業)「公立が強豪私立に勝つのは大変なことだし、うれしく思う。オフに(桜宮で)自主トレした際に後輩の顔も見ていたし、本当に励みになるよ。(右ひじ痛で)リハビリ中のオレも頑張らなあかんね」

 ◆大阪の公立高の甲子園出場 戦後では1948年の天王寺をはじめ、八尾が52、59年の2度出場したほか、54年の泉陽、82年の春日丘、90年の渋谷など9校が出場している。

 日程・結果

(2010年7月24日10時48分  スポーツ報知)

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