◇…スポーツ報知の購読申し込みは、フリーダイヤル 0120-16-4341(イロ ヨミヨイ) まで…◇
◇…過去の記事は、ご使用のプロバイダのデータベース・サービスをご利用ください。…◇
【今週の注目レース】
ユタカ、来週復帰へ―。落馬による左鎖骨遠位端骨折などで長期休養している武豊騎手(41)=栗東・フリー=が22日、栗東トレセンで調教騎乗を再開した。落馬した3月の毎日杯以来、117日ぶりの手綱で、内容はキャンターのみだったが、カムバックに向けて大きく前進。8月1日の小倉記念でスマートギアの騎乗を依頼されており、順調にいけば、来週の小倉開催で元気な姿を見せてくれそうだ。
すべてが新鮮だった。馬上から広がる風景、手綱越しに伝わってくる確かな感触。武豊が、約4か月ぶりに本来の“場所”へ戻ってきた。「やっぱりいい。やっと乗れたと思いましたね」。
池江郎厩舎のヤマニンウイスカー(4歳1000万)に騎乗して、坂路からDポリトラックコースをキャンター。影で確認した自分のフォームに「少し硬いかな」と思いつつも、柔らかいタッチでゆったりとしたリズムを楽しんだ。「(騎乗できたのは)うれしかったですね」。すれ違う人からは、何度も「お帰り」の声をかけられ、終始笑顔だった。
道のりは長かった。一度はダービーでの復帰を目指したが、肩の関節部にまで達していた負傷が治癒するまでに時間を要した。「子供の頃から考えても、これだけ馬に乗っていないのは初めてじゃないかな。今まで、普通の日常としてやってきたことにありがたみを感じましたよ」。騎乗したい気持ちを抑え込み、リハビリに励む期間が長かったぶん、前日は心が高ぶったという。
あとは、自分自身にGOサインを出すのみ。馬から降りた際は「思ったより問題があるということはなかった。復帰は、そう遠くない」と話していたが、その後に更新した公式ホームページには「来週から実戦に復帰できるめどは、完全に立ったと思います」と記されていた。メーンの小倉記念は、スマートギアを依頼されており、来週は追い切りにも騎乗して、復帰の準備を進めていく。
「競馬に乗りたい。今はウズウズしているんで、爆発したいですね。今日は、その第一歩を踏めたと思います」。飢えた天才の“逆襲”の時が、間もなくやってくる。
(2010年7月23日06時01分 スポーツ報知)
■PR
PR情報