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大暑に打ち水作戦 気温1・2度下がった

 1年のうちで最も暑い時期とされる「大暑」を迎えた23日、日本列島は強い勢力を持った太平洋高気圧に覆われ、記録的な猛暑となった。連日の猛暑に、東京都港区では「打ち水大作戦」のイベントが開幕し、高速道路でも打ち水対策で散水車が出動するなど、全国各地で熱さ対策が行われた。エアコンの普及で、今はあまり見られなくなった打ち水だが、暑さ対策には大きな効果があるという。

 港区浜松町にある港区立エコプラザでは、ビルに面する約5メートル幅の通りに「打ち水大作戦」の、のぼりを立て水まきが行われた。

 正午の気温は、36・1度。ゲストの「アイドルカレッジ」メンバー5人と地元住民ら約70人が参加し約5分間、おけやひしゃくで水をまいた。打ち水後の気温は34・9度となり、1・2度下がった。気温は地上から150センチの場所で計測されたもの。

 主催者の浅井重範さん(34)は「打ち水をすることで、人とのつながりや、水を再利用することもねらいにあります」。使用した水は同ビルにたまった雨水を使用しているという。

 「打ち水大作戦」は、江戸幕府の開府400年を記念した2003年から始まり、NPO法人の団体や地方自治体、水にかかわる企業などが賛同、全国各地で同作戦を展開している。国土交通省、環境省なども後援に加わり、昨年は約1カ月の間に約600万人が参加したという。

 打ち水大作戦本部の事務局によると「打ち水の由来は、江戸時代に始まったとされます。当初は自宅前のほこりをおさえるために水がまかれていたようです。それから03年にヒートアイランド対策の試算で、東京23区の約半分が一斉に水をまくと気温が2度下がるとされたため、このキャンペーンが始まった」という。

 打ち水による気温の変化について、福島大学環境システムマネジメント専攻の市井和仁准教授(37)は、環境によって違いはあるとしながら「水をまくことによって気温の変化はあります」と話す。同准教授によると、液体が蒸発するときに使われるエネルギーが気温を下げる役目を果たす。水1グラムにつき約597カロリーを消費するため、気温を下げる効果があるという。【荒木俊晴】

 [2010年7月24日7時25分 紙面から]


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