パンティ仮面現金奪う　正体は51歳女泥棒

　米オクラホマ州で「パンティー覆面」女泥棒が捕まった。２２日までに地元警察に逮捕されたのは、５１歳の無職女。パンティーと思われる下着を顔に被って“変装”。未明にマクドナルド店内に押し入り、レジから現金を奪取した。異様な風体で犯行に及ぶ一部始終が防犯ビデオに記録され、その映像や写真がメディアで流れたため、すっかり有名に。警察幹部は「こんなヘンテコな覆面犯は見たことがない」とあきれている。

　米メディアによると、逮捕されたのは無職のシャロン・レイン容疑者（５１）。レイン容疑者は２０日午前３時ごろ、同州ミッドウエストシティー中心部近くの住宅地にあるマクドナルドの敷地に押し入った。フラフラしながら歩いて店の建物に接近。カウンター付近の窓を開け、腕を伸ばしてレジの中にあった札束をわしづかみにし、去ったという。同店は幹線道路に面し、ドライブスルー形式。

　レイン容疑者は、大きめのパンティーと思われる下着を、クリップとゴムひもをつかって顔の下半分に「お面」かマスクのように装着。眼鏡をかけ、金髪のかつらをかぶっていた。黒っぽいシャツとズボンをはいて、左手に白、右手に黒の手袋という支離滅裂な外見だった。犯行の一部始終は店の防犯ビデオに記録されており、異様な風体の映像がメディアで流れた。

　レイン容疑者は犯行後、自宅に戻っていたところを地元警察に見つかった。自宅の水道代などを滞納していたため、自宅に住む権利を失っており、警察はまず不法侵入容疑で逮捕。その後、マクドナルドにおける窃盗についても認めたため、再逮捕したという。同容疑者は「ギャンブル中毒でカネに困っていた。奪ったカネでカジノに行き、一山当てようと思った」などと供述。警察は盗んだ金額を明らかにしていないが、犯行翌日にはすでに全額使い果たしていたという。

　レイン容疑者は、地元マクドナルドで勤務しており、夜勤責任者的立場だったが、約１カ月前に何らかの理由で解雇。そのため、レジのかぎを開けることができたとみられる。

　かぶった下着が自身の「おばさんパンツ」だった可能性も。地元警察幹部は「約３０年間、さまざまな犯罪を見てきたが、今回ほどヘンテコかつ奇妙な覆面犯は初めてだ。お金がないから、家にあったものを適当に組み合わせて覆面にしたのだろう」などと話している。

　［2010年7月24日8時8分　紙面から］