2010年5月28日 22時23分 更新:5月28日 23時59分
鳩山首相は28日夜、首相官邸で記者会見し、普天間移設問題に関し「県外に移せないか、徳之島、全国の他の地域で負担を引き受けていただけないか、私なりに一生懸命努力した。私自身の言葉を守れず、沖縄県民の期待を裏切り、心よりおわびしたい」と述べ陳謝した。
そのうえで「抜本的な負担軽減には小さな一歩、半歩に過ぎないかもしれないが、この一歩を出発点に今後も粘り強く基地問題の解決に取り組むのが使命だ」と述べ、今後も首相の職務を続けると表明した。
福島消費者・少子化担当相を罷免したことについては「結果として罷免せざるを得ない事態に至った。慚愧(ざんき)に堪えない思いだ」と述べ陳謝。福島氏から会談で「党首が罷免されるのであれば、連立を維持するのはそう簡単ではないかもしれない」と伝えられたことを明らかにしたうえで「社民党が望むなら新たな閣僚に入ってもらうことも当然視野に入っている」とし、連立維持を呼びかけた。
県外移設を断念した理由として東アジアの不安定要因が残っていることや、「大きな問題は海兵隊の一体運用だった。一体として本土に移す選択肢はなかった」と説明。また「50年、100年かかっても日本の安全保障、平和は日本人自身が守らないといけない」と述べ、自衛隊と在日米軍の存在をトータルで検討していく考えを示した。【田中成之】