オーストラリア:捕鯨で日本を国際司法裁判所に提訴へ

2010年5月28日 11時52分 更新:5月28日 12時23分

 【ジャカルタ佐藤賢二郎】オーストラリア政府は28日、捕鯨問題を巡って日本を国際司法裁判所(オランダ・ハーグ)に提訴するとの声明を発表した。日本に南極海での調査捕鯨を中止するよう求め、来週前半には正式な訴状を提出する。

 声明は「国際捕鯨委員会(IWC)で外交交渉を続けてきたが、クジラ保護のための合意に達する可能性が少なくなった」と提訴の理由を説明。AFP通信によると、スミス外相は「提訴を(捕鯨問題に限った)単独の法的な調停として取り扱う」とし、貿易を含めた対日関係には影響しないと強調した。ギャレット環境相は「『科学のため』という名を借りて行われている南極海でのクジラの殺りくを終わらせたい」と述べた。

 オーストラリアのラッド首相は今年2月、外交交渉による南極海での日本の調査捕鯨中止が実現できなければ、捕鯨シーズンが始まる11月までに国際司法裁判所に提訴する考えを明らかにしていた。

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