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「非常事態」27日解除 宮崎市の清浄性確認
(2010年7月24日付)
口蹄疫問題で県は23日、県内で唯一残った宮崎市を中心とする家畜移動・搬出制限区域が解除される27日午前0時に合わせ、東国原知事が会見を開き、非常事態宣言の全面解除を表明する方針を決めた。不要不急の外出やイベント自粛など、県民生活にさまざまな影響を与えた非常事態宣言は、71日ぶりに解かれることになる。また、県は23日、宮崎市跡江の発生農場周辺で実施した抗体、臨床検査の結果、対象の農場すべてで陰性を確認し、清浄性が確認されたことを明らかにした。
発生地域にはウイルスを含んだふん尿が大量に積み残されており、口蹄疫の「終息宣言」は堆肥(たいひ)化処理を終える8月27日の見通し。このため、非常事態宣言を解除しても畜産農家には引き続き消毒の徹底を要請する。
非常事態宣言は、感染が急拡大していた5月18日に発令された。法的な強制力はないが、県内全域の畜産農家と発生地域の県民に対して不要不急の外出自粛を求め、発生地域以外でもすべての県民にイベントや大会の延期や車両消毒への協力を求めていた。
殺処分対象家畜のすべての処分・埋却が終了したことを受け、7月1日には44日ぶりに非常事態宣言の一部を解除。発生農場から半径10キロ圏内を除きイベントや大会の開催を可能にし、制限区域以外の畜産農家と畜産関係者の外出自粛要請も解いていた。
この間、県のまとめによると県内24市町村で226のイベントが中止され、16市町村で58イベントが延期された。県立図書館、県立美術館を始めほとんどの公共施設が休業し、宮崎市フェニックス自然動物園も休園を余儀なくされるなど、観光、飲食、物流といったあらゆる産業に影響が及んだ。
一方、宮崎市跡江の発生について、抗体検査は16、17、20日に発生農場から半径3キロ圏内を中心とする50農場で採血。動物衛生研究所海外病研究施設(東京都)で検査し、すべて陰性と確認された。目視による臨床検査は、農場から半径3〜10キロ圏の365農場で20〜23日に行い、異常はなかった。