やっと連立政権離脱の決心がつきましたか、福島サン。
よかったですね、このまましがみついたら、
日本中から笑われるところでしたよ。
だって、去年の12月3日、
「辺野古沿岸部に海上基地を決定した場合、
社民党としても私としても、
重大な決意をしなければならない」
と明言していたわけですから、
それを破ったら、女がすたる。
社民党内部では、
政権にしがみつきたい人たちが
一生懸命説得したようですが、
「選挙がどうこうという問題ではない。
辺野古に基地という閣議(決定)に署名したら
もう沖縄に行けない。
もう外を顔を上げて歩けない。
それくらいの信義の問題で言ってきたことを実行すべきだ」
と強調したとか。
恥を知っていたんだね。
鳩山さんは恥知らずなのに。
福島サンは、最後の最後になって、筋を通した。
男らしい。
少なくとも鳩山さんよりは。
「男はつらいよ」でなく、「女もつらいわ」を地で行った。
むしろ男たちの政治家たちの方が
男がすたるようなことを沢山やっている。
日米共同声明には「辺野古」を入れ、
閣議決定には「辺野古」を書かないなどという姑息な手。
よく恥ずかしくないものだ。
「そんなダブルスタンダードには応じられない」
とばっさり切ったのもよかった。
と、今日は福島サンをほめました。
元々福島サンは原理主義者。
昔、まだ弁護士活動をしていた頃、
テレビの討論で、
「犯罪者の氏名は、刑が確定するまではマスコミは報道してはいけない」
と主張しているのを見て、驚いたことがある。
そうなると、犯罪者が控訴、上告している間、
「容疑者A」という報道しかできなくなる。
討論の相手が、
「町の繁華街で、衆人監視の中で包丁をかざして人を殺した人、
明らかな犯罪者についても、あなたはそう言うのか」
と聞くと、
「そうだとしても、判決で刑が確定するまでは、
まだ犯罪が確定したわけではない」
と言ってのけた。
本当にこの人はバカだと思った。
ただの「頭が悪い」だけで、
「原理主義者」などと呼んだたら、イスラム原理主義者が怒るだろう。
少なくともイスラム原理主義者は命懸けだから。
それも迷惑な話だが。
だが、宗教国家ならまだしも、
民主主義国家の政治には、原理主義者はいらない。
そういう体質の人だから、
今回のことは、
署名しない→辞任もしない→罷免される→連立離脱
は、当然のこと。
それを引き止めたり、
「政権の中にいてこそ社民党の存在感を示せる」
などという周囲の他がだらしない。
普天間移設問題について、不思議なことか沢山ある。
どうして、
根底にある「安全保障問題」をきっちりと議論しないのだろうか。
今朝の読売新聞のコラムに、
「首相と福島氏はこれまで、
米軍の抑止力や移設先の地政学的な条件について
膝詰めで語り合ったことが一度でもあったか」
と書いてあったが、
まさしくそのとおり。
やはり、その「膝詰め談判」はしたくなかったに違いない。
なぜなら、
鳩山さんの根底には「駐留なき安保」という夢物語があり、
(「最低でも県外」という発言の前には「国外」がある。
つまり、まず国外で、
それが無理なら県外、
という論理であることを忘れてはならない)
福島サンの中には、
「安保をなくして日本を丸裸にしたい」
という本音があったのだから。
鳩山さんは、8カ月の学習の結果、
「アメリカ海兵隊の抑止力」にようやく到達し、
「駐留なき安保」は無理だと、ようやく気付いた。
前にも書いたが、日本地図を読める人なら、
一瞬にして気付くことだが。
福島サンの方は、
とにかく日本から米軍がいなくなってくれればいいのだから、
「国外」を無責任に言い続ければいい。
だから、絶対翻意しない。
これで社民党が連立から離れて、
日本新党も去ってくれれば、
もう少しましな政権になるかと思うが、
昨夜は深夜に
亀井さんの小泉さんに対する私怨が動機の
「郵政改革法案」を
衆議院の委員会で通過させてしまった。
たった6時間の審議で。
あれほど民主党は
野党時代に「議論が足りない」という理由で
審議の先延ばしを頻発させていたというのに。
鳩山さんの方は、
「謝罪」はしても、責任取る気はさらさらない。
どうも奥さんが「やめるな」と言っているという噂がある。
へとへとで気弱になって帰宅しても、
奥さんが耳元で
「大丈夫、大丈夫、やめないで、やめないで」
ととささやくから、
朝になったら元気になってしまうのだろうか。
とにかくみっともない。
大の男が何をしているのか。
こういう有り様を見ていて、
子供に
「正しく生きろ」
「公のために生きろ」
「嘘をつくな」
「正直であれ」
「勉強しろ」
と言ったって無理。
「海兵隊の抑止力」さえ勉強しなかった人でも
総理大臣になれるし、
嘘をついたり、約束を反故にしても、責任を取らないのだから。
鳩山さんは、
訪問先の済州島で記者団に
「社民党にはこれからも協力をお願いしたい」
と言ったそうだが、
公党の党首を内閣から罷免しておいて、それはないだろう。
これは、
「私を切り捨てるということは、社民党を切り捨てるということだ」
という福島サンの方が正しい。
婿養子の社長が、離婚しておいて、
嫁の財産 (300万票) 目当てに「会社を助けてくれ」と言ったら、
「あいつは、男じゃないぜ」と町内会で笑われるだろう。
罷免する時に、
「もはや社民党とは、これで終りだ」
という覚悟はなかったのか。
それとも、離脱を自分の方から言い出さない形を取りたいのか。
どっちにしても男らしくない。
もう一つ不思議なのは、
沖縄に基地が多く存在するのは、
地理的に見て仕方ないことなら、
どうして、
それをお願いする代わりに、
沖縄新興策を提示しないのだろうか。
公共事業の集中投入でもいいし、
沖縄商業特区を作って、
税制の優遇をしてもいい。
それこそ、読売新聞が言うように、
安全保障について「膝詰め」で沖縄の人々と話して、
地理的状況を理解してもらった上で、
犠牲だけお願いするのではなく、
「その代わり、これだけの迷惑料を支払います」
と言えば、
中には納得する人もいるだろうに。
もちろん前からそういう支援はしているが、
沖縄の人々に期待を抱かせ、
これだけ失望させたのだから、
この際、改めてそういうことをしたらどうか。
犠牲だけ求め、何も与えないでは、
怒るのは当たり前だろうに。
交渉事の基本は、ギブ・アンド・テイク。
そのイロハさえ知らない人が総理とは。
何度も言うが、
日本国民は不幸です。