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夏のバカンス一瞬で悲劇に…「もう日本人は来なくなるだろうか」

 スイス南部のアルプス山中で多数の日本人死傷者を出した「氷河特急」の脱線事故。発生からほぼ半日経過した23日夜、現場では復旧作業用のサーチライトに照らし出された赤い脱線車両が無残な姿をさらしていた。

 通常なら真っ暗で人けのないはずの地方道路沿い。現場をこうこうと照らす照明と、作業着に赤ヘルメットの作業員、うなりを上げるクレーン車両の音が、浅い谷間に響き渡る。しかし翌午前2時になっても1両も撤去できないなど、思うように作業は進まず、難航が続いた。

 「氷河特急のこんな悲惨な事故は過去になかったはずだ」と鉄道会社のスタッフ。地元テレビ局の記者は「氷河特急には日本人利用者が特に多いが、事故の影響でこれから日本人は来なくなるだろうか」と心配顔もみせた。

 現場の線路は、一般道路よりさらに高い場所にあり、比較的平たんで緩いカーブ。短い谷間にかかる古い石造りの橋のすぐ手前で、悲劇は起こったようだ。もう少し現場がずれていたら、車両自体が橋から落下していたのではないかと思えるほどだ。

 山々や氷河の景観を最大限に引き出すため、特別に大きな窓があるのも列車の特徴。窓いっぱいに広がる美観は一瞬に地獄絵に変わったのだろうか。

 イタリアとの国境に近いアルプス山中で、救助活動は難航。ヘリ7機が現場に急行したが、強風のため、なかなか近づけない状況だったという。

 別の鉄道会社スタッフは詰め掛けた記者らに「亡くなったのは日本人女性のようだ、64歳と聞いている。それ以外は上司から聞いてくれ」と沈痛な表情で話した。 (共同)

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