[大弦小弦]

2010年7月24日 09時51分この記事をつぶやくこのエントリーを含むはてなブックマークLivedoorクリップに投稿deliciousに投稿Yahoo!ブックマークに登録
(5時間10分前に更新)

 ショートヘアのあの女性国会議員や、金髪のロックンローラーラーのような際立った姿はなく、少々地味だったが、室内ではなかなか活発な議論が交わされている

 ▼県庁内の会議室。沖縄版「事業仕分け」の棚卸しに足を運んでみた。県の事業の「無駄遣い」にメスを入れ、県民視点の予算の使い方を考える場だ。民間で活躍する評価者がずらりと並ぶ

 ▼事業の費用対効果に厳しい問いが矢継ぎ早に飛ぶが、県職員の答弁が歯がゆい。必要性は強調するが、説明に汲々(きゅうきゅう)として、説得力に乏しい場面が多々ある。まるで法廷内で弁護人のいない被告が検察官の追及を受けているようだ

 ▼県の財政は厳しい。無駄は省かなければならない。前例踏襲の考えではなく、その予算の使い方が受益者のニーズを満たしているのか。時代の変化に対応する必要がある

 ▼省くだけではない。受益者が本当に欲しているものは何か。弱い立場の人たちの視点は不可欠だ。予算を増額する事業があってもいい。経済効率だけを重視すれば、公的サービスとは言えなくなる。ソフト事業で企業の人材を無償で活用する方法もある

 ▼要はジンブン・スーブ(知恵勝負)だ。行政の蓄積と民間の視点を生かせばいい。大岡裁きではなく、道理を説く。せっかくの議論を無駄骨にしないためにも。(石川達也)

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