宮崎県の口てい疫の問題で、専門家などでつくる農林水産省のチームは、現地調査の結果、4月20日に1例目の感染が見つかった時点で、すでに10軒以上の農場に感染が広がっていた可能性が高いとする見解をまとめました。農林水産省では、早期に感染を把握するために何が必要か、今後、検証するとしています。
家畜の伝染病の専門家などでつくる農林水産省のチームは23日、東京で会合を開き、宮崎県の口てい疫の問題で現地調査を行った結果を基に、感染経路や感染拡大の原因などについて検討しました。その結果、病気になった牛の症状や水ほうの跡などから口てい疫のウイルスが宮崎県内に入ったのは、1例目の感染が見つかった4月20日よりも1か月前の3月中旬だったという見方を示しました。そのうえで、1例目が見つかるまでに10軒以上の農場ですでに感染が広がっていた可能性が高いとする見解をまとめました。当時、感染の発見が遅れたことについて、専門家チームの動物衛生研究所の津田知幸企画管理部長は「初期の感染はウイルスの量が少なく症状が出にくいため、わかりにくかった可能性がある」としましたが、口てい疫の対策には早期の発見が欠かせず、課題だとしました。農林水産省では、早期に感染を把握するために何が必要か、今後、検証するとしています。