札幌市で06年9月、交際相手の4歳の長女と3歳の次女を虐待死させたとして、傷害致死などの罪に問われ、1審札幌地裁で懲役17年の判決を受けた無職、稲見淳被告(33)の控訴審初公判が6日、札幌高裁(小川育央裁判長)であった。被告側は「1審の訴訟指揮は違法」として1審判決の破棄を求めた。検察側は控訴棄却を求め、即日結審。判決は8月31日に言い渡される。
1審で検察側は長女の死亡について、長時間の放置が「不作為の殺人」に当たるとして殺人罪で起訴した。しかし、札幌地裁は結審後、傷害致死罪の訴因追加を検察側に求め、2度判決を延期。判決では殺人罪ではなく傷害致死罪を適用した。求刑は懲役25年だった。【久野華代】
毎日新聞 2010年7月7日 地方版