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小4虐待死:母親に懲役8年6月 大阪地裁判決

 大阪市西淀川区の小学4年、松本聖香さん(当時9歳)の虐待死事件で、保護責任者遺棄致死と死体遺棄の罪に問われた母親の松本美奈被告(35)に対する裁判員裁判で、大阪地裁は21日、懲役8年6月(求刑・懲役12年)の実刑判決を言い渡した。樋口裕晃裁判長は聖香さんの保護よりも内縁の夫、小林康浩被告(39)=両罪で起訴=との生活を優先したと指摘し、「虐待を容認し、小林被告に同調した」と述べた。

 判決は、松本被告が小林被告の激しい暴行は制止しようとしたが日常的な暴力を止めなかった上、食事制限やベランダで寝かせることもほぼ反対しなかったと認定。さらに、松本被告が実母として小林被告を止められる立場にあったのに同調することで虐待を助長したと判断。「小林被告と意思を通じ合って虐待を加えていたと評価するのが相当。生存に必要な保護をしなかったことは明らか」と述べた。

 量刑を求刑より軽くした理由については「主導したのは小林被告だった」と述べた。

 判決によると、松本、小林両被告は聖香さんを殴ったり十分な食事を与えず、09年4月5日にベランダで衰弱死させ、知人の男とともに奈良市内に遺体を遺棄した。【苅田伸宏】

毎日新聞 2010年7月21日 21時42分

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