沖縄県の仲井真弘多知事は23日夜、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設を容認してきた前市長の集会に出席し、9月の市議選に立候補する予定候補者らを支援する意向を表明した。仲井真氏は辺野古移設に「極めて厳しい」との見解を示しているが、移設反対の稲嶺進市長と対立する立候補予定者の支援を宣言したことで、移設容認の余地を残す姿勢を改めて示したかたちだ。
集会は、1月の市長選で落選した島袋吉和・前市長らが、9月12日の市議選に立候補を予定している現職と新顔計16人の激励会として開いた。1997年に辺野古移設受け入れを表明した比嘉鉄也・元市長や建設会社幹部、商工関係者ら、市内の移設容認派が顔をそろえた。
仲井真氏は「私も及ばずながら応援団の一人として働かせてください。みなさんが全員当選できるよう応援して参りたい」とあいさつした。
仲井真氏は集会後、記者団から移設問題に対する姿勢の変化ではないかと問われると「あまりいろいろなことを考えない方がいい。ぼくを応援してくれた人の選挙は応援する、当然のことだ」と述べるにとどめた。