白鵬、万歳三唱を自粛へ　打ち上げパーティー中止も

　大揺れのまま始まった名古屋場所も、あと２日で幕を閉じる。本来ならばおめでたいはずの千秋楽だが、いつもと違う空気が早くも流れている。

　恒例の行事が打ち上げパーティー。ほとんどがホテルや部屋宿舎で開かれ、後援者や一般のファンが会費を払って出席する形式となる。

　だがここにも賭博問題の影響が表れている。弟子の野球賭博関与によって謹慎処分を受けた師匠の部屋は、宮城野部屋と出羽海部屋を除けばそろって中止。横綱白鵬がいる宮城野部屋では、優勝が決まっても恒例のタイを手にしての万歳三唱を自粛するという。部屋付きの熊ケ谷親方（元幕内竹葉山）は「こういう時だから、そんなことをやるとどう思われるか。パーティーも『祝賀会』と呼ぶことにする。白鵬もかわいそうだ」と複雑な表情で話した。

　賭博行為に一人も関与していない部屋の多くが開催する中で、パーティー自粛に踏み切った錣山親方（元関脇寺尾）は「世間を大きく騒がせた協会員の一員として責任を感じて決めた」と説明。開催しても、会場に反社会的勢力の入場を断る看板を立てる予定の部屋が複数あるという。一連の不祥事に直面する師匠たちは、こんなところでも苦悩している。

[ 2010年07月23日 20:35 ]